お風呂の鏡の水垢が落ちない…頑固な汚れを簡単に落とす方法を教えます!

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この記事ではお風呂の鏡の水垢をきれいに落とせる、クエン酸とダイヤモンドパッドを使った掃除の方法を紹介します。クエン酸を扱ったことが無い方でも手順を知れば、かんたんに汚れを落とすことができるようになるので、ぜひ最後までお読みください。

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お風呂の鏡の水垢を落とすにはクエン酸だけでは不十分

お風呂の鏡の水垢は、お風呂用洗剤だとなかなか落ちにくいですよね。このしつこい水垢を落とす方法として、クエン酸をキッチンペーパーになじませてサランラップをかぶせて時間が経つと落ちる、というやり方を見かけませんか?

実はクエン酸を使っただけでは水垢を十分に落とすことは難しいです。クエン酸はあくまでこびりついた硬い汚れを柔らかく、落としやすくするものであって、きれいにするにはダイヤモンドパッドで磨くことが重要です。

掃除手順の前に、まずは水垢の汚れについて詳しく解説していきます。

水垢の原因とは

お風呂の鏡につく水垢は、そもそもどうしてお風呂用洗剤では落ちにくいのでしょうか。これは水垢が含んでいる成分とお風呂用洗剤の成分の関係性が大きく影響しています。

水垢は水道水のミネラル分が溜まってできる

水道水にはカルシウムやマグネシウムといったミネラル分が含まれています。ミネラルとは人間の体を構成する主要な4元素「酸素」「炭素」「水素」「窒素」以外の体を支える無機質な成分の総称で、カルシウムや鉄分などが身近なものとして知られています。

このミネラルが溜まってしまう原因は、お風呂を使った後に残ってしまった水分が蒸発してミネラルが残り、それが積み重なることにあります。

石鹸カスが混じることで頑固なウロコ状(鱗状痕)の水垢になる

溜まってしまうのは水道水に含まれるミネラル分だけではなく、石鹸で体を洗った際に飛んだ石鹸カスもしっかり洗い流さなければ蓄積されます。こうしてミネラルと石鹸カスが混じったものが溜まることによって、頑固なウロコ状(鱗状痕)の汚れとなります。

石鹸カスにも種類がある

石鹸カスに実は種類があることはご存知でしょうか。体を洗った時に出る皮脂汚れと反応してできる「酸性石鹸」と先程紹介した水道水のミネラルと反応してできる「金属石鹸」です。

皮脂汚れと反応してできる酸性石鹸は文字通り酸性の汚れになるので、アルカリ性の洗剤でないとうまく汚れを落とすことができません。逆に金属石鹸はアルカリ性なので、酸性の洗剤で落とす必要があります。

酸性石鹸は体を洗い流した皮脂が原因なので、お風呂場の床に残ることが多いですが、鏡には泡立てた石鹸やシャワーで飛んだ水が付着することが多いので、金属石鹸であることが多いです。そしてこの金属石鹸は固くしつこい汚れなので、中性のお風呂用洗剤だけでは落とすことが難しいのです。

鏡についた水垢の汚れにはクエン酸が効果的

金属石鹸の汚れの成分はアルカリ性です。人の体についている皮脂汚れは弱酸性で、石鹸のもつアルカリ性によって汚れをうまく洗い流すことができます。これが水道水に含まれるミネラル分と結合することでアルカリ性の汚れとなって溜まります。つまり逆に酸性の洗剤があればアルカリ性の汚れを落とすことができるのです。

クエン酸を使う理由

市販のお風呂場用の洗剤というのは液性が中性のため、アルカリ性の汚れを十分に落とすことはできません。中性洗剤のメリットは酸性、アルカリ性のちょうど真ん中と考えれば、様々な成分の汚れにも対応できると考えられますが、頑固なアルカリ性の汚れを落とすには不十分なのです。

そこで、アルカリ性の頑固な汚れを落とすにはクエン酸をおすすめしています。クエン酸は柑橘系、身近な食べ物ではみかんやレモンに含まれている成分で、phは2.3程度の酸性の成分です。

ウロコ状の頑固な汚れのアルカリ性はクエン酸の酸性をぶつけることで中和され、汚れが落ちやすくなります。

重曹はアルカリ性なので効果は薄い

ちなみに重曹はアルカリ性の成分でできています。そのため、鏡についている金属石鹸に含まれるアルカリ性と同じ成分なので、中和することができず、ほとんど洗浄効果は期待できません。クエン酸と重曹を一緒に使っても意味はありませんので、クエン酸を使いましょう。

お酢を使う方法

身近な酸性の物質としてはお酢も効果的です。お酢のphは2.8程度でクエン酸に比べると酸性の濃度は若干薄いです。お酢を使うのも良いですが、食用のお酢はツンとする臭いが掃除中、辛くなるのではないでしょうか。クエン酸はそうした臭いは殆どないので、お掃除のしやすさに軍配があがると考えられます。

サンポールを使う方法

最近クエン酸に変わって見かけるのはサンポールというトイレ用の洗剤を使う方法です。サンポールには塩酸が配合されており、強力な酸性で汚れを落とせます。phは1程度で、塩酸が9.5%含まれています。しかしながらこの強力な酸性は鏡の裏面の塗料を溶かす恐れがあり、塗料と鏡の間の銅膜を露出させてしまうことで、鏡のサビを作る原因にもなりかねません。

クエン酸やお酢などの酸性の成分には塩素系漂白剤を絶対に混ぜないで!

クエン酸やお酢などの酸性の成分を使う際に注意しなくてはならないのが、塩素系漂白剤を同時に使ってはいけないということです。よく塩素系漂白剤のラベルにも「酸性と混ぜるな、キケン」と書かれていることがあるかと思いますが、酸性と混ぜてしまうと化学反応が起こり、塩素ガスが発生します。塩素ガスは黄緑色の刺激臭を伴い、吸い込むと人体に大変な危害をもたらします。最悪の場合死に至ることもあるので気をつけてください。

ダイヤモンドパッドで磨いてピカピカに

クエン酸を使うことで、酸性と汚れのアルカリ性が反応し、中和されます。これによって汚れは落ちやすくなりますが、金属石鹸の汚れは固く、こびりついているため、実はこれだけだと汚れを完全に落とし切ることは難しいです。

そこでおすすめしたいのはダイヤモンドパッドで鏡の表面を磨くことです。ダイヤモンドパッドには人工のダイヤモンド粒子が含まれており、強力な研磨材となって汚れを削り取ることができるのです。

クエン酸とダイヤモンドパッドを使う手順を確認

ここまで水垢の原因や金属石鹸のアルカリ性にはクエン酸の酸性を使うことで、中和されて汚れが落ちやすくなり、ダイヤモンドパッドを使って磨くことで頑固な汚れを落とせることをお伝えしてきました。

ここからは実際にどのような手順でお風呂場の鏡を掃除すれば良いのか、必要な道具と手順を写真を交えて紹介していきます。

1クエン酸とダイヤモンドパッドを準備する

まずはクエン酸とダイヤモンドパッドを準備しましょう。なかなか普段買うことは無いと思いますが、どちらも100円ショップであれば安く購入することができます。特にクエン酸に関しては粒のタイプのものも売られていますが、100円ショップでは水で溶かしてスプレーボトルに予め入っているクエン酸水スプレーが販売されているはずなので、こちらを購入しましょう。

2まずは予洗い

まずはお風呂場用の中性洗剤で軽く予洗いしましょう。予洗いすることで鏡についた大まかな汚れを落とすことができ、クエン酸を汚れになじませやすくなります。

3鏡にクエン酸を拭き、キッチンペーパーになじませる

予洗いができたら手袋をして、クエン酸をスプレーで拭き、キッチンペーパーをかぶせます。この時キッチンペーパーをただかぶせるだけでなく、手袋で上から抑えることでしっかりクエン酸をなじませることができます。

もしも余裕があればキッチンペーパーの上からもクエン酸をスプレーで吹いてたっぷりなじませましょう。この時キッチンペーパーをかぶせるのが大変であれば、マスキングシートなどで止めることもオススメです。

クエン酸がキッチンペーパーに馴染んだところで、金属石鹸に浸透させるために上からサランラップで蓋をします。しっかりサランラップで密閉することが重要ですので、このときも上から抑えましょう。

4キッチンペーパーを外したら水で流し、ダイヤモンドパッドで磨く

キッチンペーパーを外して汚れを見ると、まだまだ汚れが残っていることがわかります。また、鏡の表面を触ってみるとウロコ状の汚れのザラザラしている感触が伝わってきます。ここで一度水で流し、ダイヤモンドパッドが鏡の上を滑りやすくしておきます。

ダイヤモンドパッドは上から下へ一気に磨くのではなく、小さく円を描きながら場所を動かしていくと力が安定して伝わって、きれいに磨き上げられます。

最初はザラザラした感触がありますが、磨き続けるとつるつるした感触に変わるので、目安にして磨いてください。

写真左はまだ磨いていない部分、右は磨いた部分になりますが、きれいになっていることがよくわかります。

5水で流せばピカピカに

すべての面を磨き終わったら最後に水で流しましょう。曇るような部分があれば磨き足りていない証拠です。

普段から鏡をきれいに保つ秘訣

お風呂場の鏡は毎日使うものなので、日頃から手入れをしていないと金属石鹸の汚れの変化にも気が付きにくいと思います。

水垢の原因は鏡に残った水分によるものです。ですので、お風呂上がりに水分をなくしておくことを心がけましょう。

毎日少しだけの手間をかけることで、きれいな鏡を保ち続けることができるので、以下の方法を試してみてはいかがでしょうか。

毎日お風呂上がりにワイパーで水切りするのがオススメ

ワイパーを使えば上から下に数回往復するだけで簡単に水をきることができます。100円ショップで簡単に手に入るので、お風呂に1つ常備しておくとよいでしょう。

乾いたタオルで水分を拭き取るだけでも効果あり

ワイパーがなければ乾いたタオルで鏡を拭くことも効果的です。マイクロファイバークロスは吸水性が高く、鏡に傷がつきにくいのでオススメです。

浴室乾燥機能を使うことで、手間を掛けずに水気をなくせる

最近のお風呂場には浴室乾燥機能がつくことも珍しくなくなりました。浴室乾燥機能の電気代は1時間あたりおよそ30円かかります。浴室を乾かすには一度の乾燥で3時間ほど時間をかける必要があるので、1日に3時間と仮定すると90円、1ヶ月で2,700円ほどかかる計算になります。少々お高いかもしれませんが、あとで手間をかけて掃除をすることを考えて使ってみるのが良いでしょう。

【まとめ】頑固な鏡の汚れはダイヤモンドパッドでしっかり磨こう

お風呂場の鏡の水垢は、クエン酸を使うことで金属石鹸のアルカリ性を中和し、汚れを落としやすくすること。それだけでは固くこびりついた汚れを落とすことは難しいので、ダイヤモンドパットで円を描きながら磨くことをお伝えしました。

改めて手順のおさらいです。

クエン酸とダイヤモンドパットは100円ショップで安く購入可能
鏡をお風呂場用の中性洗剤で予洗いし、大まかな汚れを落とす
クエン酸水スプレーを吹きかけ、キッチンペーパーとサランラップで密閉する
3時間ほどそのままにしてからキッチンペーパーを外し、水で洗い流す
ダイヤモンドパッドで円を描きながら磨く
水で洗い流せばピカピカになる

クエン酸を浸透させるのに時間がかかりますが、鏡は見事にピカピカになるでしょう。作業手順自体は単純なことがわかったと思うので、時間があれば掃除に挑戦してみましょう!

手間をかけずに鏡をきれいにするならプロに頼むのもアリ

クエン酸とダイヤモンドパッドできれいにできることはわかったけれども、あまり使うことの無い道具を購入したり、クエン酸をつけてから数時間またなくてはいけなかったりと手間を感じてしまう方もいるのではないでしょうか。

実は鏡の研磨はプロに頼むと専用の研磨機を使って磨いてくれることもあり、手間と時間をかけずに鏡をきれいにすることができます。たまにはお風呂場掃除のプロに頼るのも手段の一つです。

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お風呂場以外にもエアコンやトイレ、お風呂場の掃除などをセットで依頼することも可能なので、ぜひ一度お試しください。

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