お風呂のカビ取りはカビ取り剤やハイターの次亜塩素酸塩が最強!

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お風呂掃除の天敵といえば、気がつけばすぐに現れてしまう黒カビや赤カビですよね。ヌメヌメして気持ち悪い汚れの赤カビやお風呂用の中性洗剤ではなかなか落としにくい黒カビなど、一言でカビと言っても掃除方法は異なります。

この記事ではそんな赤カビや黒カビをかんたんにきれいにする方法として、カビ取り剤を使った掃除の仕方を紹介します。

カビ取り剤やハイターを使えば、洗剤に含まれる次亜塩素酸塩がカビ菌を根っこから除去してくれるので、お風呂のカビを掃除するなら重曹や中性洗剤よりも次亜塩素酸塩が最強です。

ただし、次亜塩素酸塩は強力な塩素系の洗剤のため、使い方を誤ると人体に重大な影響を及ぼします。お掃除の仕方をしっかり解説していきますのでぜひ最後までお読みください。

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お風呂に発生するカビの種類や原因を知ろう

お風呂場に発生するカビは主に赤カビと黒カビと呼ばれる2種類のカビになります。赤カビはピンク色の汚れで、触るとヌルヌルしていることが特徴です。

赤カビの正体は「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌であり、5~10ミクロンのとても小さな菌で自然界のどこにでも存在しています。赤カビはお風呂用の中性洗剤を使えば大抵は落とせる汚れです。

一方で黒カビは赤カビ同様に菌の一種にはなりますが、違いとしては赤カビに比べてとてもしつこい汚れになります。お風呂用の中性洗剤やブラシを使って擦ってもなかなか落ちてくれません。

これは、黒カビには菌糸と言われる根っこがお風呂の床や壁の細かな材質の隙間に深く根付いてしまっているためです。黒カビの汚れをきれいに掃除するには細胞から殺菌し、隙間に入り込んでしまった菌糸を取り除いていく必要があるのです。

カビが発生しやすい時期は梅雨。けれども対策は1年中必要。

カビが発生する原因は、カビの繁殖条件となる気温、湿度、栄養が揃ってしまうことにあります。カビ菌そのものは実は私達の生活下においてはどこにでも存在しています。これらはカビの原因菌とも呼ばれ、目には見えないとても小さな菌です。

しかし、その原因菌が以下の条件を満たしてしまう環境下では栄養を蓄え、またたく間に目に見える赤カビや黒カビへと成長してしまいます。

  • 20~30℃の温度
  • 湿度70%以上
  • 皮脂汚れや水などの栄養

これらの条件が最も揃いやすい場所こそがお風呂場なのです。そして、1年を通じて繁殖しやすい時期は梅雨になりますが、原因菌を頻繁に取り除かないと梅雨以外の時期でもカビは発生してしまいます。

一見カビの生えていないお風呂場でも、目に見えない原因菌が溜まってしまうとすぐに黒カビや赤カビに変わってしまうため、定期的な対策をしっかり行いましょう。

カビに効く最強の洗剤はカビ取り剤やハイターなどの次亜塩素酸塩

カビは微生物の菌ですので、消毒用のエタノールやハイター・カビ取り剤に含まれる次亜塩素酸塩がとても有効的です。これらは殺菌効果がとても強く、菌の細胞にダメージを与えていくので深く根付いた菌糸に届く効果があります。

しかしながら次亜塩素酸塩は目に入ると失明の恐れがあったり、酸性の洗剤と混ぜて使うと有毒なガスを発生させるなど取り扱いには十分注意が必要です。そこでまずはカビ取り剤やハイターがカビに効果的に働くメカニズムを知っていただき、安全に掃除を行う手順もご紹介します。

カビ取り剤やハイターがカビに効くメカニズム

カビ取り剤やハイターがお風呂のカビに効く仕組みは、まずはそれぞれの洗剤に含まれている水酸化ナトリウムがカビの細胞壁に作用することで内部にまで次亜塩素酸塩の成分を届きやすくする働きをします。

そして、次亜塩素酸塩がカビ細胞の内部に浸透し、カビの組織や酵素を破壊します。また、カビによって発生した色素も分解する働きを持ちます。

最後に、界面活性剤が分解したカビの汚れを浮かす役割を果たすので、シャワーなどの水でかんたんに洗い流すことができます。

カビに効く洗剤には強アルカリ性の成分が含まれており、金属を腐食させたり皮膚をやけどさせるような作用があります。ですので、微生物のカビに対して強力な効果を発揮する一方で、次に解説する使い方には十分気をつけてください。

カビ取り剤やハイターを使う際に気をつけること

カビ取り剤やハイターを使う際には、以下の3点に気をつけてください。

【注意①】酸性タイプの洗剤と混ぜてはいけない

まず、最も重要な点として、カビ取り剤やハイターのような塩素系の洗剤と酸性タイプの洗剤を一緒に使ってしまうと、危険な塩素ガスが発生し、人体に危険な影響を及ぼす恐れがあります。

掃除でよく使われる酸性タイプの洗剤であるクエン酸や食用のお酢は、カビ取り剤やハイターを使う際には絶対に一緒に使わないように気をつけてください。

【注意②】肩より高い位置にあるカビに直接使用しない

これは主にスプレータイプが多いカビ取り剤に言えることですが、肩よりも高い位置のカビに対しては直接スプレーしないようにしてください。塩素系の洗剤の成分は強アルカリ性であり、目に入ると失明する恐れがあります。

また、肌に触れることで肌荒れを引き起こす恐れもあります。自分自身の肩よりも高い位置にあるカビに対してスプレーをしようとすると、液体が手を伝って垂れ落ちてきたり、スプレーから噴射したカビ取り剤が天井から跳ねて目に入る恐れがあります。

ですので、肩より高い位置にカビには直接スプレーを使わないことや、床に対して使うときでもゴーグルやゴム手袋を必ず着用して肌や目を守りましょう。

なお、天井や高い壁にできてしまったカビに対しては直接スプレーするのではなく、フロアモップにキッチンペーパーを装着したものにスプレーを散布して拭き取ることをおすすめします。こうすることで、ある程度距離を保って安全に掃除をすることが可能です。

【注意③】カビ取り剤やハイターを浴槽に使わない

カビ取り剤やハイターは浴槽には使わないほうが良いです。これは浴槽の素材によっては変色してしまう恐れがあるからです。浴槽の汚れは水垢や石鹸カスが混じったものになりますので、お風呂場用の中性洗剤を使用しましょう。

お風呂場のカビを徹底除菌。カビ取り剤の使用手順を確認

ここまでお風呂場のカビの種類や原因、そして対策としてカビ取り剤やハイターの性質や使い方などをお伝えしてきました。

ここからは実際にどのような手順でお風呂のカビを掃除すれば良いのか、今回はカビ取り剤を用いた方法で、必要な道具と手順を写真を交えて紹介していきます。

1カビ取り剤の他にゴーグル、マスクやゴム手袋を準備する

カビ取り剤は強力な次亜塩素酸塩を使ってカビを殺菌します。そのため、素手で触れたり、誤って目に入ってしまうと肌が荒れる、失明などのリスクがあります。

ですので、使用する際には必ずゴーグルやゴム手袋を装着しましょう。これらは100円ショップでまとめて購入することができます。

2換気扇を回し、カビ取り剤を床全体にスプレーする

まずはお風呂場の換気扇をオンにして、掃除中は常に換気をしてください。カビ取り剤のにおいは強力ですので、マスクを着用することもオススメです。

続いて、カビ取り剤をスプレーしていきますが、このとき赤カビや黒カビのある部分だけを狙ってスプレーするのではなく、床全体にスプレーしましょう。なぜかというと、目に見える赤カビや黒カビが発生しているということはそれらの元となる目に見えない原因菌がすでにたくさん繁殖してしまっているからです。

そのため、赤カビや黒カビをきれいに取り除けたとしても、すぐに原因菌が新たなカビを育ててしまいます。そのため、床全体にスプレーしておくことでカビを徹底除菌し、しばらくの間新しいカビの発生を防ぐことができるのです。

320分~30分ほど待つ

カビ菌は菌糸と呼ばれる根っこを床の素材の隙間に張り巡らせてしまっています。そのため、カビ取り剤をスプレーした後は十分に時間をおいて浸透させましょう。

中性洗剤を使って掃除するときと違い、ブラシなどで強くこすらなくても、強アルカリ性の成分がカビを分解してくれるので、水で流すだけできれいにすることができます。

4流水はお湯ではなく冷水で

時間が経ったところで冷水でカビ取り剤を流します。この時、温かいお湯ではなく、冷たい水で流しましょう。これは温かいお湯を使うと湯気を伝って臭いを強く感じてしまい、場合によっては気分が悪くなってしまうからです。これで、カビ取り剤を使うだけで力いっぱい床をこすらずにきれいにすることができたはずです。

お風呂のカビを抑えるための予防策とは

ここまでとてもかんたんにカビを掃除する方法をお伝えしてきましたが、目に見えない原因菌を取り除くためには頻繁に掃除することが必要です。一方で、次にあげる方法で日頃から対策を行うことでも、発生の頻度を抑えることができるので、ぜひ試してみてください。

お風呂を使った後は換気扇を回そう

カビの発生を抑えるための最もかんたんな方法は換気または乾燥を行うことでカビ菌の好む環境を作らないことです。

カビ菌は高温多湿の場所で繁殖していくため、お風呂場を最後に出る人が換気扇を回したり、浴室乾燥をして早めに浴室を乾かすことで繁殖を抑える効果があります。

また、浴槽にお湯を張っている場合には、毎回浴槽の蓋をすることも重要です。特に湿気が溜まりやすい梅雨の季節は毎回忘れずに対策をしてみてください。

お風呂の防カビ燻煙剤を定期的に使用する

お風呂専用の防カビ燻煙剤という商品があります。これは煙の中に除菌作用のある銀イオンが含まれており、密閉されたお風呂場の中で効果的に予防を行えます。

効果はしばらくの間持続するので、定期的に燻煙剤を使用することでカビの発生を抑えることができます。使い方もとてもかんたんです。

1パッケージを開封し、アルミ袋を容器から外して容器に水を入れる

防カビ燻煙剤はアルミ袋に入っている金属缶から煙を噴射して使いますが、そのためには容器に水を張る必要があります。まずは金属缶の入ったアルミ袋を容器から外し、容器の点線まで水を注いでください。

水を入れすぎてしまうと煙が出ない原因にもなりますので注意しましょう。また、水を入れるまではアルミ袋は開封しないでください。

2アルミ袋を開封し、金属缶を容器に入れる

水を容器に入れたらアルミ袋を開封し、金属缶を取り出します。金属缶の向きに注意して水の入った容器にセットしてください。セットすると10秒ほどで煙が出始めます。

煙が出たことを確認したらお風呂場の入り口を閉めて煙が外に出ないようにしてください。なお、このときはまだ換気扇を回す必要はありません。

390分ほど待った後で換気扇を30分以上回す

90分ほど経ったところで換気扇を回します。燻煙剤のにおいがお風呂場に充満していますので、このままですと息苦しくなってしまいます。

30分以上を目安として十分換気してください。これでカビが発生しにくい環境ができました。防カビ燻煙剤は2ヶ月に1回を目安に使用すると良いでしょう。

【まとめ】お風呂のカビにはカビ取り剤やハイターを使って掃除する

お風呂のカビにはカビ取り剤やハイターに含まれる次亜塩素酸塩が効果的に働くことをお伝えしてきました。また、今回はカビ取り剤の使い方として全体にスプレーすることで原因菌を取り除き、新たなカビの発生を防ぐことや、防カビ燻煙剤を使った予防の仕方も紹介しました。

ただし、次亜塩素酸塩は目に入ってしまうと失明する恐れがあったり、酸性の洗剤と混ぜて使ってしまうと有毒な塩素ガスを発生させるなど、取り扱いには気をつけなくてはいけません。

改めてこれまでの手順のおさらいをしてみましょう。

①目や肌を守るためのゴーグル、マスク、手袋を準備する
②換気扇を回し、カビ取り剤をカビの生えている部分だけでなく、お風呂の床全体にスプレーする
③20分~30分ほど待ち、カビの菌糸にカビ取り剤が浸透するのを待つ
④ブラシなどでこすらなくても水で洗い流すとカビの汚れが落ちる
⑤日頃からお風呂に入った後の換気や乾燥を心がける
⑥お風呂の防カビ燻煙剤を定期的に使用することで、カビの発生を予防する

手間をかけずにお風呂場ををきれいにするならプロに頼むのもアリ

お風呂場は毎日使うものなので定期的に掃除をしなければ、原因菌が黒カビや赤カビへと姿を変えていってしまいます。特に黒カビの菌糸が床に根付いてしまうとなかなか汚れを落とすのは大変です。

また、お風呂場の掃除は床だけではなく、浴槽や鏡も掃除しなければならないのでやることが多いですし、掃除しなければいけないとわかっていても、毎回手間と時間をかけるのは大変ですよね。そこで、お風呂場掃除のプロに頼るのも手段の一つです。

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お風呂場以外にもエアコンやトイレ、キッチンの掃除などをセットで依頼することも可能なので、ぜひ一度お試しください。

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