お風呂の浴槽のエプロンを掃除しよう!外し方はかんたん。でもカビ菌はたくさん。

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お風呂掃除で最も手をつけられていない場所といえば、エプロンではないでしょうか。「エプロン」と聞いて、料理をする時のあのエプロンを思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、お風呂にもエプロンという名称の箇所があるのです。それは浴槽の側面についている大きなカバーのこと。実はこのエプロンと浴槽の間にはわずかな隙間があり、知らないうちにカビがたくさん繁殖してしまうこともあります。

この記事では新築マンションに入居してから1年ぶりにエプロンを外してみた時のカビのリアルな汚れ具合を紹介しながら、エプロンの外し方や掃除の仕方を解説していきます。

エプロン内部のカビについてはカビ取り剤やハイターを使うことで、洗剤に含まれる次亜塩素酸塩がカビ菌を殺菌し、きれいに掃除することができますが、次亜塩素酸塩は強力な塩素系の洗剤のため、使い方を誤ると人体に重大な影響を及ぼします。お掃除の仕方をしっかり解説していきますのでぜひ最後までお読みください。

【記事作成】おうちにプロ 編集部
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お風呂のエプロンの役割とは

お風呂のエプロンとはバスタブの側面を覆っているカバーの名称です。私達がつかっている浴槽(バスタブ)というのは外側と一体になっているわけではなく、バスタブとエプロンで別々のパーツになっています。エプロンがないバスタブもありますが、賃貸から持ち家まで最近の家庭ではエプロン付きのバスタブが使われています。

エプロンの役割はバスタブにつながっているホースを隠して見栄えを良くすることやバスタブの周りの掃除をする手間を省くことです。もしもエプロンがついていない、バスタブがむき出しのお風呂の場合、バスタブの底の周りを頻繁に掃除しなくてはいけません。バスタブのお湯やシャワーを使った後の水をそのままにしておくと、水垢ができてしまったりカビの栄養素となってカビの繁殖の原因になります。エプロンでバスタブを覆うことで水や汚れが溜まりにくくなり、掃除をする手間が省けるのです。

お風呂のエプロンを掃除しないでおくとカビが大変なことに…

今回エプロンの掃除をするためにモニターとなったのは新築マンションを購入され、入居から一年経ったお風呂です。お風呂の掃除は定期的に行っていましたが、エプロンは今回初めて外すということで、その結果がこちらです。

まずはエプロンとバスタブの上部のつなぎ目部分ですが、ここはお風呂を利用したときに水が入ってくる隙間になっているため、たくさん汚れが溜まっているのでは、と考えていましたが黒カビの汚れが少しある程度でそこまでひどくは汚れていませんでした。

続いてエプロンの底の部分ですが、こちらは赤カビがびっしりついていました。赤カビの正体は「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌であり、5~10ミクロンのとても小さな菌で自然界のどこにでも存在しています。この部分はお風呂の床と近い部分にあり、おそらくお風呂の床の水が跳ね返ったものがなかなか乾かずにカビ菌の栄養となってしまい、この様に汚れが溜まってしまったものだと考えられます。

最も汚れが溜まっていたのはバスタブの底にある排水口の部分です。バスタブ内の排水栓とつながっている部分になりますが、こちらは黒カビや石鹸カスのような汚れが溜まってしまっていました。この状態が続いてしまうと排水口が詰まってしまい、流れが悪くなってしまいます。

この様に、新築マンションでさえもエプロンの内部にはカビが溜まってしまっていることがわかりました。ですので、エプロンは少なくとも年2回を目安に掃除する必要があると考えられます。

賃貸においてはエプロンがないタイプの浴槽もよく見かけられます。壁や床と浴槽がつながっていたり、浴槽の側面に点検口と呼ばれる穴がついているタイプです。様々な入居者が入れ替わるため、なるべく掃除の手間を省けるように工夫されています。賃貸に住まわれる方はお風呂場のエプロンが取り外し可能かどうか、入居前にチェックすると良いでしょう。長く賃貸に住んでいる場合、このエプロンの内部にカビが溜まってしまうと、お風呂を頻繁に掃除していてもカビの繁殖する原因になってしまうので、定期的に掃除しましょう。

お風呂のエプロンを掃除しよう。エプロンの外し方と掃除の手順を確認!

ここからは実際にどのような手順でお風呂のエプロンを掃除すればよいのかを解説していきます。まずはエプロンを外し、汚れに対してはカビ取り剤を用いてきれいにしていきます。最後にエプロンをきれいに保つ対策もご紹介します。

1カビ取り剤、ゴーグル、マスク、ゴム手袋を準備する

エプロンにはカビ汚れが溜まっているため、お風呂用の中性洗剤ではなくカビ取り剤を使用します。カビ取り剤を使うと強力な次亜塩素酸塩によってカビを殺菌することが可能です。一方で、素手で触れたり、誤って目に入ってしまうと肌が荒れる、失明などのリスクがあります。

ですので、使用する際には必ずゴーグルやゴム手袋を装着しましょう。これらは100円ショップでまとめて購入することができます。

2エプロンの外し方を確認し、説明に則ってエプロンを外す

エプロンの外し方は浴槽のメーカーによって微妙に異なります。ほとんどのエプロンはエプロン下部に手を入れて手かかりを手前に引き、浴槽から外すという手順になります。エプロン下部の見えにくい部分に手を入れることになるため、どのぐらいのカビ汚れが溜まっているかは判断が付きづらいです。そのため、エプロンを外す際にはゴム手袋をしてから作業に取り掛かりましょう。

3エプロンを外したら換気扇を回してカビ取り剤をスプレーする

エプロンを外すことができたら必ず換気扇を回し始めましょう。また、マスクやゴーグルを着用していなかった場合はカビ取り剤を使うタイミングで装着してください。カビ取り剤のにおいは強力ですので、換気扇やマスクをして対策をしつつ、目に入らないように気をつけましょう。

エプロンにカビ取り剤をスプレーする際に気をつけることとしては、カビ取り剤に含まれる次亜塩素酸塩は金属を腐食させてしまうため、エプロンについているネジなどの金属には散布しないようにしましょう。マスキングテープなどで防いでおくことも効果的です。

カビ取り剤はカビが付いている部分だけにスプレーするのではなく、なるべく全体に散布してください。これはカビのついていないと見られる箇所でも、実は原因菌と呼ばれる目に見えるカビの一歩手前のミクロのカビが付いている可能性があります。こうした原因菌を殺菌することで新しいカビがつきにくくなります。

また、お風呂の床と浴槽の境目に当たる段差の部分についてはカビ取り剤をスプレーしても流れていってしまう場合があり、十分にカビ菌に行き届かない可能性があります。こうした場合にはキッチンペーパーにカビ取り剤を染み込ませたものを付着させておくと、流れずにうまく浸透させることができます。

410分~15分ほどカビ取り剤が浸透するのを待つ

カビ菌を細胞から殺菌するために10分~15分ほど待ちます。なお、カビ取り剤によっては浴槽に長い時間使わないことが注意事項として書かれている場合がありますので、あまり長時間つけっぱなしにしておくことはおすすめできません。エプロンが変色する場合もあるそうなのでご注意ください。

5冷水でカビ取り剤を流す。ただし、浴槽の奥は高温のお湯を使う。

時間が経ったところでカビ取り剤を流します。この時、カビ取り剤を付着させた範囲については冷たい水で流しましょう。これは温かいお湯を使うと湯気を伝って臭いを強く感じてしまい、場合によっては気分が悪くなってしまうからです。

一方で浴槽の底の方に関しては50℃ほどの高温のお湯で流すと良いでしょう。カビ菌は高温に弱く、カビ取り剤が届きにくい部分についてはこうした方法で殺菌してきれいにしましょう。

カビ汚れが流水だけでは落ちない場合は、先程キッチンペーパーに浸したカビ取り剤を使って拭いていくときれいに落とすことができます。次亜塩素酸塩は強力なアルカリ性ですので、直接触れず、必ずゴム手袋を着用して掃除しましょう。

6エプロンを乾かしてから元に戻す

カビ菌の栄養となるのはお風呂の水分ですので、エプロンを掃除した後はすぐにもとに戻すのではなく、必ず乾かしてから元に戻しましょう。お風呂に乾燥機能がついている場合は利用すると早く乾かすことができます。また、雑巾などで水気をとっておくことも時短に繋がります。

エプロンのカビを抑えるための予防策とは

新築マンションの1年後でさえもご覧の様にカビ汚れがたくさんついていることがわかりましたが、なかなかエプロンを頻繁に掃除するのは大変ですよね。そこで、今回のエプロン掃除に合わせておすすめしたいのが防カビ燻煙剤です。

エプロンの掃除に合わせてお風呂の防カビ燻煙剤を使用する

お風呂のカビ菌の繁殖を抑えるアイテムとして、防カビ燻煙剤という商品があります。これは煙の中に除菌作用のある銀イオンが含まれており、密閉されたお風呂場の中で効果的に予防を行えます。

エプロンを外して掃除をした後、乾かしているときにこの防カビ燻煙剤を使用することで、エプロンの内側にも銀イオンを浸透させることができ、カビの発生の予防につながるのでオススメです。今回はかんたんにできる防カビ燻煙剤の使用方法もご紹介します。

1パッケージを開封し、アルミ袋を容器から外して容器に水を入れる

防カビ燻煙剤はアルミ袋に入っている金属缶から煙を噴射して使いますが、そのためには容器に水を張る必要があります。容器の点線まで水を注ぐ際に、水を入れすぎてしまうと煙が出ない原因にもなりますので注意しましょう。また、この時点ではまだアルミ袋は開封しないでください。

2アルミ袋を開封し、金属缶を容器に入れる

水を容器に入れたらエプロンにも煙が当たるように位置を整えた後、アルミ袋を開封し、金属缶を取り出してください。金属缶の上下の向きに注意して水の入った容器にセットしてください。セットすると10秒ほどで煙が出始めます。

煙が出たことを確認したらお風呂場の入り口を閉めて煙が外に出ないようにしてください。なお、ここで換気扇を回してしまうと、お風呂場から煙が漏れてしまうため、絶対にやめましょう。

390分ほど待った後で換気扇を30分以上回す

90分ほど経ったところで換気扇を回します。燻煙剤のにおいは強烈ですので、このままだと息苦しくなってしまいます。30分以上を目安として十分換気してください。これでお風呂場全体に加えて、エプロンの内部にも防カビ燻煙剤の効果が届き、カビが発生しにくい環境ができました。エプロンの取り外しと一緒に行うことで、よりカビの発生を防ぐ効果が期待できます。

【まとめ】エプロンの掃除は年に2回!防カビ燻煙剤を使って予防もしよう。

お風呂のエプロンの内側を掃除しないでおくとたくさんのカビ汚れが溜まってしまうことをお伝えしてきました。賃貸物件であっても、年に2回はエプロンを外して掃除をするように心がけましょう。でないと、いくら床の掃除をしても、エプロンの内部にカビ菌が繁殖していることでそこから新たなカビがゆっくりと床にも侵食していきます。

なるべくカビ菌の進行を抑える手段としてエプロンの掃除に合わせて防カビ燻煙剤を使用することもオススメです。

改めてこれまでの手順のおさらいをしてみましょう。

①目や肌を守るためのゴーグル、マスク、手袋を準備する
②エプロンの外し方を確認し、説明に則ってエプロンを外す
③カビ取り剤の臭いが強烈になるため、換気扇を回してカビ取り剤をスプレーする
④10分〜15分ほどカビ取り剤が浸透するのを待つ
⑤冷水でカビ取り剤を流す。ただし、浴槽の奥は高温のお湯を使って殺菌する
⑥余裕があれば防カビ燻煙剤を使用し、エプロンを乾かしてから元に戻す。

手間をかけずにエプロンをきれいにするならプロに頼むのもアリ

エプロンの掃除は大きなエプロンを取り外す手間や狭い浴槽の底に溜まったとても汚いカビ菌を掃除したりと手間がかかります。また、カビ取り剤を使った掃除はカビ取り剤独特のにおいが辛いですし、目に入ってしまうと失明してしまう恐れもあるためとても大変です。

そこで、お風呂場掃除のプロに頼るのも手段の一つです。

「おうちにプロ」は浴室クリーニング業者を口コミと価格で比較してネットで予約できるサービスです。豊富なクチコミ件数から選ぶことができるので、信頼できる業者を探すのにも苦労しないでしょう。

お風呂場以外にもエアコンやトイレ、キッチンの掃除などをセットで依頼することも可能なので、ぜひ一度お試しください。

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