キッチンの換気扇を使うと臭う!その臭いの原因は?

キッチンで料理をしていない時に換気扇を回していると、キッチンのどこからか生臭いにおいがしてくる、その原因は何でしょうか?換気扇を回しているのに臭いがなくならないということは換気扇自体が臭いの元、と決めつけるのは早いかもしれません。

実は、臭いの元を改善せずに換気扇を回すことで、空気の通り道を作ってしまい、室内にくさい臭いをばらまいてしまっている可能性があるのです。もちろん換気扇自体の掃除はこまめにしておいたほうが換気機能を低下させないためにも良いことですが、臭いの原因をまずは特定して掃除の優先順を決めることも大切です。臭いの原因を解決せずに換気扇だけ掃除してはみたものの、結局部屋に嫌な臭いが漂っている、なんてことにならないようにこの記事を読んで原因を探りましょう。

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臭いの原因として考えられる3つの場所は?

部屋の中で掃除を怠っていると臭いが発生しやすい場所はいくつか考えられますが、キッチンの換気扇を使った時に臭いを感じるとしたら、次に挙げる場所をまずはチェックしてみましょう。

【臭いの原因①】シンクの排水口

水や食べ物を扱う場所は特に臭いが発生しやすくなります。食事が済んだお皿に残った食べかすをシンクで洗い流すと、排水口のゴミ受けがキャッチしますが、定期的にゴミ受けをきれいにしないとどんどん食べかすが溜まってしまい、腐ったところから悪臭を放ち始めます。

それだけでなく、ヌメヌメとした汚れの中にはたくさんの雑菌が繁殖してしまい、衛生的にもとても悪い環境になります。ゴミ受けに溜まった食べかすを処理して臭いが収まるのであれば良いですが、排水口の中にヘドロが付着して取れなくなってしまうと、慢性的な悪臭を放つようになります。

排水管がヘドロで詰まってしまうと臭いだけでなく水の流れも悪くなり、プロの清掃業者を呼ばないと解決できないような事態になりますので、頻繁にゴミ受けやその周りを掃除しましょう。

【臭いの原因②】台所のゴミ箱

シンクの排水口と違って、ゴミ箱はかんたんに掃除ができる場所ではありますが、油断して生ゴミを何日も溜めてしまうと雑菌が繁殖して悪臭を放ちます。また、ゴミ箱はゴキブリやコバエなどが餌場にしやすい場所でもあり、見た目的にもよくありません。

殆どの家庭のゴミ箱は蓋がついていると思いますが、だからといって安心せず、頻繁にゴミ袋を交換しましょう。また、ゴミ出しを怠って中身の詰まったゴミ袋を家の中に放置せず、きちんとゴミの収集場所に捨てましょう。

【臭いの原因③】換気扇そのもの

最後に、やはり換気扇そのものの汚れも臭いの原因として考えられます。特に室内でタバコを吸う方がいらっしゃる家庭においては、換気扇を回していてもタバコの臭いは完全には室外に排出されずにレンジフードの周りやフィルターに残ってしまいます。また、タバコからでる煙のうち、一酸化炭素やガス状成分を除いた粒子状の成分をタール、またはタバコのヤニと言い、蓄積すると茶色の汚れになります。ヤニとは植物などに含まれる樹脂のことを指す言葉ですが、タバコのヤニも樹脂の様にベトッとした脂っぽさがあるとともに、タバコ独特の臭いを放ちます。

タバコの煙の他にも料理をした時に出る煙もまた、臭いの元となります。肉や魚、油を使った料理をする時にでる煙には油が含まれており、油と水蒸気が混じった煙=油煙(ゆえん)を換気扇の運転で外に吸い出そうとすると、換気扇のフィルターに油の汚れが付着します。油汚れは時間が経つと酸化し、独特な悪臭を放つようになります。

この様に換気扇は部屋の空気を入れ替える重要な役目を担っていると同時に、汚れが溜まりやすい場所でもあります。タバコのヤニや油煙の汚れはかんたんに落ちるものではないため、換気扇に汚れが溜まると掃除がとても厄介です。こまめに換気扇を掃除することで、清潔な空気を保ちましょう。

換気扇はあくまで空気の排出がメイン

ちなみに、換気扇を回せば部屋の空気を入れ替えられるかというとそれだけでは不十分です。換気扇の役割はあくまで空気の排出です。そのため、新しい空気を効率的に取り入れるためには窓を開けたり、給気口を常に開けておく必要があります。できればこの時、窓を対角線に2箇所開けておいたり、サーキュレーターなどで空気の通り道を作ると、効率よく空気を入れ替えることができます。部屋の中に臭いが充満してしまった場合には換気扇を回すだけではなく、窓を開けて新鮮な空気を取り入れましょう。

キッチンの換気扇の掃除手順・準備するものは?

臭いの発生源は様々ですが、キッチンの換気扇は部屋の空気を入れ替えるためにも重要な設備のため、定期的な掃除が必要です。

ここからは実際にキッチンの換気扇を掃除する手順を写真付きで解説していきます。なお、今回は整流板が付いているレンジフードタイプの換気扇の掃除を紹介していきます。

換気扇を掃除する時に使う洗剤は中性洗剤が良い理由

まずは掃除の準備として油汚れが手につかないよう掃除用の手袋、洗剤を用意します。この時用意する洗剤の種類ですが、換気扇の油汚れは酸性の汚れであるため、逆の性質であるアルカリ性の洗剤が一般的にはオススメされます。ですが、注意点としてレンジフードタイプの換気扇では黒い塗料などが塗られている事も多く、アルカリ性の洗剤を使うと塗装が剥がれてしまうことがあります。Youtubeに出てくる換気扇の掃除動画でも、特にフィルター部分においてアルカリ性洗剤を使って塗装が剥がれてしまったケースが見受けられるため、ここでは中性洗剤をオススメいたします。

今回は花王から発売されているキッチンマジックリン泡ジェットを使用しました。こちらの洗剤の特徴は一度に出る泡の量が多く、泡が流れ落ちにくいためしっかり油汚れを拭き取ることができます。アルカリ性洗剤に比べると、頑固な油汚れに対しては一度の拭き取りで完全にきれいにすることは難しいかもしれませんが、塗装を剥がさないためにもオススメできます。

まずはレンジフードの部品を外していこう

今回掃除するレンジフードタイプの換気扇は、様々な部品を外して1つずつ掃除をしていきます。部品が付いたまま洗剤をかけて掃除をしようとすると、洗剤の液が上から垂れてしまったり、細部に溜まった油汚れをきれいにできません。掃除の手間がかかり大変ですが、次に紹介する、整流板、フィルター、ベルマウス、シロッコファン、オイルトレイといった部品を外して丁寧に掃除しましょう。外す作業にかかる前に、換気扇のスイッチをオフにし、手袋を装着しましょう。

1まずはじめに整流板を外す

一番初めに外すのは整流板と呼ばれる大きな四角い板です。整流板が換気扇に備わっていることで、空気を吸引する際の通り道が狭くなり、強い力で効率よく排気できます。

整流板の外し方は両脇に金具でロックされている部分をまずは指で外し、続いて奥に金具が引っ掛けてある部分をずらします。この時注意する点としては、整流板の裏側(換気扇側)に油汚れが溜まっている場合、油が滴り落ちてくる場合があるので、ゆっくり下ろしましょう。

2整流板で隠れていたフィルターを外す

整流板を外すとたくさんの穴(もしくは溝)が空いた板が表れます。これが換気扇のフィルターです。油煙に含まれる油をここでキャッチする役目があるため、整流板よりも汚れていることが多い部品になります。今回のタイプのフィルターはねじで固定されていたので、手で回してかんたんに外すことができました。

3ベルマウスを外す

フィルターを外すとその奥には何枚もの羽がついた扇風機の様な部品が表れます。これはシロッコファンという部品になり、モーターとつながっていて換気扇のスイッチを入れると回転して空気を外に排出する役目を担っています。シロッコファンで油煙を吸い上げた時にフィルターでキャッチできなかった油がファンに付着し、そこから垂れた油がベルマウスという受け皿に溜まります。ベルマウスを外さないとシロッコファンを外すことはできません。ベルマウスについたネジを回して外しましょう。

4オイルトレイを外す

今回のレンジフードにはさらにオイルトレイが付属していました。油をキャッチする受け皿の役目をしているので、外して油汚れを掃除しましょう。

5最後にシロッコファンを外す

シロッコファンのネジは逆ネジといい、通常のネジを回すときとは逆の時計回りでネジを回します。シロッコファンのネジは固くしめられていることも多く、足場も悪いので十分気をつけて外しましょう。ネジが固くて回せない場合はドライヤーなどで熱すると緩むこともありますが、無理せずプロの清掃業者に依頼するのも手です。ネジを外すとシロッコファンが落ちてくる場合もあるため、慎重に作業しましょう。

換気扇の部品を掃除する手順

レンジフードの部品を外すことができたら、1つずつ油汚れを掃除していきます。油汚れがひどい場合は50°ぐらいのお湯で浸け置きして洗うことが効果的です。その場合はシンクにバケツや桶を置くか、解体前のダンボールなどにゴミ袋を入れ、その中にお湯を入れましょう。

油汚れがそこまでひどくない場合は中性洗剤を散布してお湯で洗い流すかキッチンペーパーなどで拭き取るだけで汚れが落ちますので、シンクの中で作業をすると良いです。その場合はシンクに傷がつかないように、シンクに雑巾を敷いて作業しましょう。

1シロッコファン以外の部品の掃除の仕方

シロッコファンは羽があり、掃除には一工夫必要ですが、それ以外の部品については基本的には中性洗剤を散布し、お湯で洗い流すという手順で十分汚れを落とすことができます。

まずは一番大きな整流板から、フィルター、ベルマウス、オイルトレイの順に1つずつ掃除をします。中性洗剤を散布して5分ほど油汚れに洗剤を馴染ませましょう。

2お湯で流す(またはキッチンペーパーで拭き取る)

あまり時間をおかずに、洗剤を流します。キッチンペーパーで拭き取るか、50度ぐらいのお湯で流して汚れを落としましょう。

もしもこの手順で汚れが落ちない場合、油汚れが固着してしまっていると考えられるため、すこし手間をかけて汚れを剥がす必要があります。50°ぐらいのお湯を入れたバケツに中性洗剤を少し混ぜて泡立たせておき、その中に部品を入れて浸け置きしましょう。お湯が冷めてしまわないうちにブラシで擦って汚れを落とすと時短にもなります。

3シロッコファンを掃除する

シロッコファンは換気扇の排気において空気を吸い上げる重要な役割があり、油汚れが溜まっていると排気効率が下がります。そのため、他の部品よりも丁寧に掃除することを心がけましょう。

単純に中性洗剤の泡を散布して洗い流すのではなく、50°ぐらいのお湯を張ったバケツで浸け置きしながら、歯ブラシなどの毛先の細いブラシを使って、羽の隙間を磨くと良いです。

レンジフードの中を掃除する方法

せっかくレンジフードの部品を外したので、レンジフードの中も掃除しましょう。ここにも油汚れが溜まってしまうと、臭いのもとになります。

1換気扇の電源プラグを抜いておく

レンジフード内部には換気扇を回すための電源プラグがあり、誤って洗剤や水をかけてしまうと故障してしまう恐れがあるため、電源プラグを抜いて、プラグに水がかからないようにテープなどで覆っておきましょう。

2洗剤を汚れに直接散布せずにキッチンペーパーで拭き取る

レンジフードの中を掃除する際には、洗剤が自分にかかることを防ぎましょう。通常、レンジフードの中は自分の目線よりも上になるはずで、中性洗剤を上向きに噴射すると、目にかかるリスクがあり危険です。また、直接洗剤を散布すると、換気扇の電源プラグに誤ってかけてしまう可能性もあるため、キッチンペーパーに洗剤を塗布してから汚れを拭き取る方法の方が安全です。

油汚れを拭き終わったら、雑巾をよく絞って洗剤を残さないように拭き取りましょう。以上でレンジフード内の掃除は完了です。先に掃除しておいたシロッコファンなどの部品が乾いたら元に戻しましょう。

なお、油汚れがひどい場合には、次の手順も踏まえておくと効率が良くなる場合があります。

①掃除の前にレンジフードを運転した状態にする
②鍋に水を入れ、沸騰させることで蒸気を発生させ、レンジフード内の温度を上げる

こうすることで、油汚れは温度が上がると柔らかくなって拭き取りやすくなるため、頑固な汚れも落としやすくなります。

換気扇が臭わないように、汚れを予防する方法は?

レンジフードの掃除は細かな部品を1つ1つ外す必要があるため、手間と時間がかかります。目安として年に1度は掃除したいところですが、レンジフードフィルターという商品を使うと油汚れを予防して、掃除の負担を軽くすることができます。誰でもかんたんにつけることができ、使い捨ての商品なので汚れたら交換するだけで済み便利です。貼り方を紹介しますので参考にしてみてください。

1貼り付けやすいようにレンジフードを運転しておく

レンジフードフィルターはテープで接着する必要がありますが、上向きにつける必要があるため、そのまま取り付けようとすると苦労することがあります。

そこで、取り付ける前にレンジフードを弱で運転しておきます。こうすることによって空気を吸い込む力で、レンジフードフィルターが貼り付けやすくなります。

2レンジフードフィルターのシールを剥がして貼り付ける

レンジフードフィルターを整流板に貼り付ける前に、フィルターのシールを半分剥がしておきます。整流板の隅からシールで接着させ、整流板全体を覆うようにして貼り付けましょう。この時シールは整流板の縁だけを接着するのではなく、整流板全体に貼り付けることが大切です。万が一接着が不十分で料理をする際に落下してしまうと、火事の原因になってしまいます。

なお、換気扇の風力だけで貼り付けるのが難しい場合は、磁石を使うことでフィルターを固定することもできますので、参考にしてみてください。

レンジフードフィルターの交換目安は?

レンジフードフィルターの良いところは、油煙をキャッチして油汚れを防止するだけではなく、交換時期がわかりやすい点です。このレンジフードフィルターの場合は、ハートの模様が浮き出てきたら交換の目安となっています。頻繁に料理をして換気扇を毎回使っている場合は半年〜1年ほどで交換すると良いでしょう。

【まとめ】臭いの原因は換気扇だけではない

換気扇を使った時に漂ってくる臭いの原因は換気扇だけではなく、排水口やゴミ箱など、生ゴミを扱うところの可能性があります。こうした箇所は日頃から頻繁に掃除を行って、生ゴミが腐る前に処理をすることが重要です。

また、換気扇そのものも掃除をしなければ油汚れが溜まり、臭いを発するだけではなく、排気効率を悪くしてしまう場合があります。換気扇の耐用年数は10年が一般的と言われていますが、長く使うためにも今回ご紹介した掃除の手順を参考にして定期的な掃除を心がけてください。

改めて重要なポイントをまとめます。

①換気扇を使った時の臭いの原因は換気扇だけではなく、排水口やゴミ箱の可能性もある
②換気扇の掃除をする場合は塗料が剥がれないように中性洗剤を使うのがオススメ。汚れがしつこい場合には50°のお湯に浸け置きしながら掃除する
③レンジフードフィルターは油汚れを予防するだけではなく、交換時期もわかりやすい

キッチンの掃除をまとめてするならプロに頼むのもアリ

掃除を怠っていて、換気扇の臭いの原因が排水口やグリルなど様々な場所からするとわかっているような場合、全てを掃除するのは手間も時間もかかってとても大変です。また、換気扇の掃除は細かい部品の分解から始まり、特にシロッコファンについては外すことも、掃除することも大変です。そんなときには自分で全部掃除するのではなく、まとめてプロのクリーニング業者に直接依頼するのも手段の一つです。

「おうちにプロ」ではそんなプロのクリーニング業者を口コミと価格で比較してネットで予約できるサービスです。豊富なクチコミ件数から選ぶことができるので、信頼できる業者を探すのにも苦労しないでしょう。

換気扇以外にもお風呂やトイレ、エアコンの掃除などをセットで依頼することも可能なので、ぜひ一度お試しください。

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