レンジフードの換気扇フィルターの油汚れをきれいに掃除する方法

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料理をした時にフライパンなどから出てくる煙には油が含まれていることがあることはご存知でしょうか。この油と水蒸気が混じった煙のことを油煙(ゆえん)と言い、油煙を室内から外に排出するためにレンジフードや換気扇が役に立っています。そのため、レンジフードや換気扇には徐々に油煙の油が付着していき、茶色の汚れが蓄積していきます。この汚れを放って置くと、レンジフードや換気扇の吸引力が弱くなってしまいます。

この記事ではそんなレンジフードや換気扇に溜まった油汚れをきれいに落とす方法を、レンジフードの外し方から掃除の仕方まで写真付きで解説していきます。レンジフードのフィルターの油汚れは中性洗剤を使って掃除をしましょう。一方で、ご自身で作業することもできると思いますが、ネジを外す作業があったり、油汚れが酷い場合はなかなか落ちないため、時にはプロにレンジフードの掃除を頼むのもアリです。

一度きれいにした後はレンジフードフィルターを使用すると油煙をうまくキャッチして、レンジフードを汚れにくくすることができます。レンジフードフィルターを使った汚れの予防の方法も詳しく解説しますので最後までぜひお読みください。

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レンジフードを掃除しないとどうなる?

レンジフードの役割は料理などで発生した油煙を吸引し、換気口を伝わって外に排出することです。また、例えば焼肉や焼き魚など、部屋に残りやすいニオイもレンジフードを回しておくことで換気することができます。

レンジフードには整流板と呼ばれる板がついていることがあります。整流板がレンジフードの入り口にあるため、一見吸引の妨げになっているのではと思うかもしれませんが、整流板があることで空気の通り道が狭くなり、空気の流れるスピードを早くする働きがあります。

整流板が付いている場合、整流板に隠れるようにしてフィルターがあるため、油汚れが溜まっていることに気が付きにくいことがあります。フィルターに油汚れが溜まり続けてしまうと油煙を吸引する能力が低下してしまいます。すると、油煙がうまくフィルターにかからずに空気中を漂ってしまい、キッチンの壁だけでなく、リビングの床や机などに油が付着してしまいます。また、ニオイについても外にうまく排出できず、なかなか部屋からニオイがなくならないなど、レンジフードを掃除しないと日常生活に支障が出ます。

ちなみにレンジフードの油汚れがひどくなったために、交換しようとすると10万円以上はかかると考えられます。賃貸では退去時に原状回復が原則になるため、定期的な掃除を心がけましょう。

レンジフードはどのぐらいの頻度で掃除すると良い?

レンジフードを掃除する必要性はわかったけれども、どのぐらいの頻度で掃除すれば良いでしょうか。毎日料理をするような家庭でも、レンジフードは1年に1回程度でも十分だと考えられますが、例えばレンジフードの下で1日に何度も喫煙をしているような場合は半年に1回以上の掃除をオススメします。

※レンジフードの下で喫煙する場合、煙は排気口を伝ってベランダから上階に流れていくことがあります。集合住宅でトラブルにならないよう、予め管理規約などを確認しておきましょう。

レンジフードを掃除しよう

それでは実際にレンジフードを掃除する手順を写真付きで解説していきます。なお、今回は整流板が付いているタイプを紹介していきます。

レンジフードの油汚れに使う洗剤は中性洗剤がオススメ

レンジフードに付いた油汚れは酸性の汚れなので、反対の性質を持つアルカリ性の洗剤を使うことで中和されて汚れが落ちやすいと考えられます。しかしながらアルカリ性の洗剤を使う場合、レンジフードのフィルターの塗装が剥がれてしまう恐れがあります。実際、Youtubeで公開されているクリーニング業者の動画では、アルカリ性の洗剤を使って掃除した結果、塗装が剥がれてしまっているケースがいくつか見受けられます。

塗装を剥がさないためにも、ここでは中性洗剤を使用することをオススメいたします。今回は油汚れにも強い花王のキッチンマジックリン泡ジェットを使用しました。

レンジフードの部品を外す手順

レンジフードはいくつかの部品で構成されていることが多く、整流板、フィルター、ベルマウス、シロッコファン、オイルトレイといった部品を外す必要があります。レンジフードのメーカーによって部品の外し方が異なる場合もあるため、説明書にも目を通しましょう。

なお、レンジフードを外す際には予めゴム手袋などを着けておくことをオススメします。油汚れが溜まっていると手に付着してしまうため、部品を外す段階から着けましょう。

1整流板を外す

整流板は手前両脇に金具で引っ掛けてあるタイプが多く、今回は金具を押すことでロックが外れました。

2フィルターを外す

整流板に隠れるようにしてフィルターがあります。こちらはねじ回しの要領で、手で回して外すことができます。

3ベルマウスを外す

フィルターを外すと扇風機の羽の様なものが付いた、筒状の機材が見えてきます。これがシロッコファンと呼ばれるものになります。レンジフードのスイッチをオンにするとシロッコファンが回転し、空気を吸い上げることができます。シロッコファンを外す前に、ネジで止められた円形の部品のベルマウスを外しましょう。ベルマウスの役割はオイルトレーとして、シロッコファンで吸い上げた油煙から油を受け取るものであるため、油汚れが溜まりやすいと考えられます。

4オイルトレイを外す

メーカーによって付いていないものもあるようですが、オイルトレイが付いている場合はここにも油汚れが溜まりやすいので外しましょう。

5シロッコファンを外す

シロッコファンを外すときは羽を手で止めながらネジを時計回しで回します。ネジが固い場合は無理せずプロの清掃業者に依頼しましょう。

レンジフードの部品を掃除する方法

レンジフードの部品を掃除するために使う洗剤は中性洗剤をオススメします。アルカリ性の洗剤を使うと塗装が剥がれる事があるので気をつけましょう。

シンクの中で掃除をすると楽ですが、金属の部品がシンクを傷つけないように、雑巾を敷いた上で作業するのがオススメです。

1中性洗剤を部品に散布する

中性洗剤を部品に散布していきましょう。

25分ほど時間を置いてからお湯で流す

5分ほど洗剤を馴染ませてから、50度ぐらいのお湯で流します。

3汚れがひどい場合はお湯を張って中性洗剤で泡立たせた中に浸けておく

汚れが酷くない場合はこの手順で十分きれいにすることができますが、落ちない場合はブラシで擦るとより落ちやすくなります。また、シンクの中にバケツなどを置き、その中に50度ほどのお湯を貯めて中性洗剤を入れ、部品を浸け置きする方法もオススメです。

シロッコファンの掃除の方法

シロッコファンは他の部品とは違い、羽根が付いているため掃除にはひと手間かかります。お湯を張ったバケツに中性洗剤を入れ、シロッコファンを浸け置きしながら、歯ブラシなどの隙間に入りやすいブラシを使って羽根を丁寧に磨いていきましょう。

レンジフードの中を掃除する方法

部品を清掃して元に戻す前に、レンジフードの中の油汚れも掃除しておきましょう。なお、レンジフード内部にはレンジフードを動かすための電源プラグが備わっていることがあり、先に電源プラグを抜いて水がかからないようにテープなどで覆っておきましょう。

レンジフードの中を掃除する場合は、自分の目線より上で掃除するケースが多いと考えられますので、中性洗剤などを直接噴射するのは目にかかるリスクがあり危険です。電源プラグに直接かかってしまう可能性もあるため、キッチンペーパーに中性洗剤を塗布してから拭いていきましょう。

なお、汚れがひどい場合にはレンジフードの中を掃除する前に、レンジフードを運転した状態で鍋で水を沸騰させて蒸気を吸い込ませておくと、内部が温められ油汚れを剥がしやすくなります。油は冷たいところでは固まり、温かいところではと柔らかくなる特性があるためです。ドライヤーを使って汚れを直接温める方法でも同様の効果が得られます。

キッチンペーパーで油汚れを拭き終わったら、よく絞った雑巾などで洗剤の残った部分を拭き取りましょう。

以上でレンジフードの部品や中を掃除することができましたので、最初と逆の手順で部品を元に戻して掃除は完了です。

レンジフードにフィルターを貼って汚れを予防しよう

レンジフードの掃除は手間がかかりとても大変です。年に1回の掃除でもなるべく油汚れが溜まらないようにしたいところですが、レンジフードフィルターを使えば油汚れの予防の役に立ちます。

整流板を覆い尽くすフィルターは、レンジフード内部に流れる油煙をキャッチすることができ、油汚れを予防する効果が期待できます。見た目は少し変わってしまいますが、使い捨てタイプでとても便利です。なお、レンジフードへの取り付けはフィルターに貼ってあるテープで行いますが、磁石を買っておくと貼り付けやすいのでオススメです。

1レンジフードを弱に入れておく

まずはレンジフードのスイッチをオンにして弱で空気を吸い込むようにしておきます。上向きに作業することになり、取り付けに苦労するため、レンジフードを運転しておくと吸い込む力でフィルターが張り付く様になります。

2シールを剥がして隅から貼り付けていく

フィルターに付いているシールを半分剥がし、整流板を覆うように隅から貼り付けましょう。磁石があると固定しておくことができてかんたんに作業できます。

3剥がれないように整流板にもピッタリつける

フィルターはレンジフードの四角い枠だけにテープで貼ろうとすると、ふわふわと浮いた状態になってしまい、料理中に落下する恐れがあります。整流板にテープの模様が残ってしまいますが、しっかりと整流板にもテープで粘着させておきましょう。

ハートの模様が浮き出てきたら替え時

実際に1年ほどフィルターを使用してみましたが、しっかりと油煙をキャッチしていることが汚れ具合からわかりましたし、レンジフード内部はそれほど汚れていませんでしたので、効果はあったと考えられます。交換の目安として、今回の製品はハートの模様が浮き出てきた時とされており、今回は1年かかりました。交換に合わせてレンジフードを掃除するのが良いでしょう。

【まとめ】レンジフードの掃除には中性洗剤を使おう

レンジフードは料理の際に出てくる油煙をキャッチする大事な役割を担っており、定期的な掃除が必要です。今回の作業で紹介したように、掃除をする際には塗装が剥がれないよう、アルカリ洗剤ではなく中性洗剤を使うことをオススメします。

改めて重要なポイントをまとめます。

①レンジフードは年に一回は掃除する
②洗剤は中性洗剤を使い、汚れがひどい場合には50度程度のお湯と中性洗剤を混ぜて部品をつけ置きしておく
③レンジフードの内部を掃除する場合には目に中性洗剤がかからないように直接散布するのではなく、キッチンペーパーに散布して汚れを拭き取る。電源プラグは予め抜いておく。
④掃除後はレンジフードフィルターを貼って油汚れを予防するのがオススメ

シロッコファンは固くて外せない場合もあるため、プロに頼むのもアリ

レンジフードは掃除をするには様々な部品を取り外す必要があり、とても手間がかかる作業です。特にシロッコファンについては油汚れで固まって外せない場合もあります。また、掃除を怠っていると非常に強力な油汚れが付着した状態になってしまい、何度も中性洗剤とブラシを使って擦る必要が出てきます。手間と時間がかかるレンジフードの掃除はプロのクリーニング業者に直接依頼するのも手段の一つです。

「おうちにプロ」ではそんなプロのクリーニング業者を口コミと価格で比較してネットで予約できるサービスです。豊富なクチコミ件数から選ぶことができるので、信頼できる業者を探すのにも苦労しないでしょう。

レンジフード以外にもお風呂やトイレ、キッチンの掃除などをセットで依頼することも可能なので、ぜひ一度お試しください。

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