換気扇から異音がしてうるさい!音の原因と修理・掃除の方法を解説!

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キッチンの換気扇を使っていると、空気を排出する音とは違った、異音が聞こえてきた経験はありませんか?そのうるさい音は、もしかすると換気扇が故障していたり、掃除が必要なぐらい汚れているのかもしれません。キッチンの換気扇の掃除は最低でも1年に1回はしておきたいところ。そして長く使っている場合はプロペラなどの目に見える範囲の掃除だけではなく、プロペラを回すモーター部分のメンテナンスも必要な場合があります。

異音の原因は様々ですが、音に耳を傾け、その種類によって原因がわかるかもしれません。この記事ではキッチンの換気扇から出る異音の種類と原因を詳しく解説しますので最後までぜひお読みください。

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キッチンの換気扇から出る異音の種類

換気扇から聞こえる異音は症状によって聞き分けることができる場合があります。ご自宅の換気扇を動かして、音を聞いてみましょう。

【ブォー・ゴォー】油や埃などの汚れが原因

キッチンで料理をした時に発生する油と水蒸気の混じった湯気のことを油煙といい、油煙は換気扇を回すことでフィルターに油汚れを吸収していきます。他にも換気扇は室内の埃を吸収し、換気することで、ホコリ汚れも溜まります。フィルターで吸収しきれなかった汚れは換気扇内部のシロッコファンやプロペラファンに付着し、掃除をしない限りはどんどん蓄積されていってしまいます。

そしてこれらの汚れが溜まっていくとファンに荷重がかかり、回転数に影響を及ぼすことで換気効率を下げたり、異音が発生すると考えられます。

掃除をせずに換気扇を動かし続けていると、音に慣れてしまい少しずつ変化していく異音に気づくことは難しいです。気づいたときにはすでに手遅れで汚れがひどくなっていた、とならないように半年に1回、最低でも年に1回はシロッコファンやプロペラファンを掃除するようにしましょう。

【ジィー・ジリリリ】ベアリングの潤滑油不足が原因

換気扇のプロペラは電力で動いており、その回転を担っているのがモーターです。モーターの内部には回転を支えるベアリングと呼ばれる部品がありますが、ベアリングには潤滑油を使うことで回転による摩擦や摩耗を減少させることができます。

潤滑油は足さなければどんどん油が切れていきます。そして油が切れて摩擦力が強まることでベアリングが回転を支える時に「ジィー」や「ジリリリ」といった金属がこすれるような異音を生じさせると考えられます。

ベアリングは経年劣化していく部品ですので、ただ注油すれば解決するかというと必ずしもそうではありません。また、換気扇のモーターを分解する作業は専門知識がなければ大変ですし、電気が通っている部品ですので感電する危険性もあります。長年使っていてこうした異音が生じた場合には、自分で掃除や注油をせずに、プロに任せるのが良いでしょう。

【キーン・キー】修正や交換が必要な状態

換気扇のモーター内部にあるベアリングは摩擦による経年劣化で歪んだり、軸がずれたりすることがあります。概ね10年を超えると交換が必要とされています。シロッコファン・プロペラファンの掃除やベアリングへの注油をしても音が聞こえてきた場合には交換の目安と考えられます。

換気扇から異音が出ないために、どのぐらいの頻度で掃除すると良い?

ここまで換気扇から発生する異音の種類と原因を紹介してきましたが、こうした異音を発生させないためにもどのぐらいの頻度で掃除や注油をすれば良いでしょうか。

キッチンの換気扇については料理をするときにだけ回す家庭が多く、最低でも年に1回程度が理想的です。一方でトイレや洗面所などに備わっている換気扇については常時運転していることが多いため、1ヶ月に1回はホコリを掃除する必要があると考えられます。

ただし、換気扇のフィルターやシロッコファン・プロペラファンについたホコリはかんたんに掃除することができてもモーター内部のベアリングの掃除・注油については専門知識が必要です。むやみに分解しようとすると故障の原因にもなりますので、長く使っている換気扇を掃除する場合にはプロに依頼して正しいメンテナンスを受けましょう。

換気扇を掃除する手順を紹介

ここからは実際にキッチンの換気扇を掃除する手順を解説していきます。なお、換気扇にはシロッコファンタイプとプロペラファンタイプがありますが、モーター自体の掃除や注油に関しては解説していません。こうした精密機器のメンテナンスは自分で作業せず、プロに依頼をするのが良いでしょう。

おすすめは中性洗剤。アルカリ性の洗剤を使う際の注意点とは?

ファンに付いている汚れの殆どは油煙から生じた油汚れだと考えられます。油汚れは酸性の汚れなので、反対の性質を持つアルカリ性の洗剤を使うことで中和されて汚れが落ちやすいです。

一点だけアルカリ性の洗剤を使う際に中止しなければならないのは、ファンについては塗装がされていないことが多いですが、換気扇についているフィルターには塗装されている場合が多く、アルカリ性の洗剤を使うと塗装を剥がしてしまう恐れがあります。Youtubeで公開されているクリーニング業者の動画でさえ、レンジフードの掃除にアルカリ性の洗剤を使い、塗装が剥がれてしまっているケースが見受けられます。

塗装を剥がさないためにも、フィルターの掃除には中性洗剤を使用することをオススメいたします。なお今回は油汚れにも強い花王のキッチンマジックリン泡ジェットを使用しました。

換気扇にレンジフードと整流板が付いている場合の部品を外す手順

キッチンの換気扇は主に2種類に分類されます。1つは壁に直接プロペラファンが付いているタイプと、もう1つはレンジフードと呼ばれる囲いがコンロ上部にあり、その中にシロッコファンが付いているタイプです。

特徴を比べてみると、レンジフードの方が

  • ダクトを通じて排気するために、壁に直接付ける必要がなく、場所を選ばない
  • 壁に直接つける換気扇は外風の影響を受けやすいがレンジフードは影響を受けない
  • レンジフードは整流板を伝って効率よく換気することができる
  • レンジフードはファンを隠しているため、見栄えが良い

といった良さがあると言われています。

ただし、レンジフードの方がシロッコファンを外すまでに整流板やフィルターを外す手間がかかるため、ここでは写真付きで詳しく解説していきます。

なお、レンジフードを外す際には予めゴム手袋などを着けておくことをオススメします。油汚れが溜まっていると手に付着してしまうため、部品を外す段階から着けましょう。

1整流板を支えている金具を外す

整流板は手前両脇に金具で引っ掛けてあるタイプが多く、今回は金具を押すことでロックが外れました。落とさないように整流板を外しましょう。

2フィルターを外す

整流板の内側には隠れるようにしてフィルターがあります。こちらはねじ回しの要領で、手で回して外すことができます。

3ベルマウスを外す

フィルターを外すと扇風機の羽の様なものが付いた、筒状の機材が見えてきます。これが今回の異音の発生元とされるシロッコファンです。シロッコファンを外す前に、ベルマウスと呼ばれるネジで止められた円形の部品を外しましょう。ベルマウスの役割はオイルトレーとして、シロッコファンで吸い上げた油煙から油を受け取るものであるため、油汚れが溜まりやすいと考えられます。

4オイルトレイを外す

メーカーによって付いていないものもあるようですが、オイルトレイが付いている場合はここにも油汚れが溜まりやすいので外しましょう。

5シロッコファンを外す

シロッコファンを外すときは羽を手で止めながらネジを時計回しで回します。このネジは固くしめられていることが多く、はずれない場合にはドライヤーなどで熱するのも手ですが、無理せずプロの清掃業者に依頼することをオススメします。

シロッコファンを掃除する方法

レンジフードの部品であるフィルター、ベルマウス、オイルトレイに比べると、シロッコファンは掃除しづらい様にも見えますが、基本的には同じ手順で掃除をします。なお、フィルターに関しては塗装してあることも多いため中性洗剤を使い、それ以外の塗装されていない部品は弱アルカリ性の洗剤を使うと、しつこい油汚れをかんたんに落とすことができます。

シンクの中で掃除をするのが、部品を外してすぐに洗えるのでおすすめですが、金属の部品がシンクを傷つけないように、雑巾を敷いた上で作業しましょう。

1洗剤をシロッコファンに散布し、5分ほどそのままにしておく

洗剤をシロッコファンに散布していきましょう。外側からだけでなく、内側からもまんべんなく塗布していきます。そして、5分ほどそのままにして汚れを分解していきましょう。

250度ぐらいのお湯で浸け置きする。

50度ほどのお湯をバケツなどに用意し、その中にシロッコファンを入れて1〜2時間ほど浸け置きします。油汚れは温度が低いとベタッとして付着し、落ちづらくなるため、お湯が冷めないように適度にお湯を継ぎ足ししましょう。

3汚れが落ちにくい場合にはブラシや雑巾を使って隙間の汚れを取る

シロッコファンの羽根には油汚れが固まってしつこく付着していることがあり、浸け置きだけでは汚れが落ちない場合があります。そうした場合にはシロッコファンを浸け置きしながら、歯ブラシなどの隙間に入りやすいブラシを使って羽根を丁寧に磨いていきましょう。

4よく乾かして水気をとってからレンジフードに戻す

隙間の汚れが取れたらお湯ですすぎ洗いして、乾かす工程に移ります。よく絞った雑巾で一度水気を拭き取り、窓の近くや浴室乾燥機を使ってよく乾かしましょう。

乾いたら、最初と逆の手順で部品を元に戻して掃除は完了です。

換気扇にフィルターを貼ってファンの油汚れを予防しよう

換気扇のファンの異音は油汚れを掃除したり、注油することで改善する可能性もありますが、経年劣化によってベアリングの交換が必要な場合もあります。

日頃からファンをきれいにしておくことで、長く使い続けることもできますが、例えばレンジフードタイプの換気扇を掃除する場合、整流板やフィルターを外す必要があり、手間がかかってとても大変です。

そんなときには、掃除の手間をかけずにファンの油汚れを予防する手段として、換気扇フィルターを使いましょう。

今回はレンジフードに使用できるフィルターを紹介しますが、整流板を覆い尽くすフィルターは、レンジフード内部に流れる油煙をキャッチすることができ、油汚れを予防する効果が期待できます。

また、交換時期が分かるような工夫が施されており、使い捨てタイプでとても便利です。掃除に苦労したくないという方はぜひ使ってみてください。

1レンジフードを弱に入れておく

レンジフードを弱で運転して空気を吸い込む状態にします。レンジフードを運転しておくことでフィルターが張り付くため取り付けしやすくなります。

2シールを剥がして隅から貼り付けていく

フィルターに付いているシールを半分剥がし、整流板を覆うように隅から貼り付けます。磁石があると仮止めしておくことができるので作業がスムーズにできます。

3剥がれないように整流板にもピッタリつける

フィルターはレンジフードの四角い枠だけにテープで貼ろうとすると、ふわふわと浮いた状態になってしまい、料理中に落下し火災の恐れがあります。整流板にテープの模様が残ってしまいますが、しっかりと整流板にもテープで粘着させて設置しましょう。

4模様が浮き出てきたら替え時

実際に1年ほどフィルターを使用してみましたが、しっかりと油煙をキャッチしていることが汚れ具合からわかりました。また、レンジフード内部はそれほど汚れていませんでしたので、効果はあったと考えられます。

交換の目安としては、今回の製品はハートの模様が浮き出てきた時とされており、1年程度使うことができました。フィルターを交換する時に合わせてレンジフードの掃除もすると効率が良いでしょう。

【まとめ】異音がする前にファンの定期的な清掃を心がけよう

キッチンの換気扇は料理の際に出る油煙やニオイを排出するための重要な役割を担っており、毎日料理をするような家庭であれば使用頻度は多くなると思います。そのため、定期的な清掃をしないと、気づかないうちにファンに油やホコリ汚れが蓄積し、異音が発生してしまいます。異音がうるさくなってようやく汚れに気がつく、といったことがないように、掃除を心がけましょう。

改めて重要なポイントをまとめます。

①異音の種類によってメンテナンスの手法が変わる。
②異音が発生する前に定期的な掃除を心がける
③ファンを自分で掃除する際、油汚れにはアルカリ性洗剤が有効だが、塗装されている場合には塗装が剥げる恐れがあり、中性洗剤を使用する
④掃除や注油で異音が改善しない場合はベアリングの交換が必要な可能性があり、プロの業者に依頼するのがおすすめ
⑤レンジフードフィルターを貼ると油汚れを予防する効果が期待できる

換気扇の異音の原因は様々なので、プロに頼むのがおすすめ

異音がしてうるさくなってから、ネットの掃除方法を見て掃除をしてみたけれどもなぜか音が改善しない、というのも換気扇掃除の厄介な点です。モーターやベアリングといった精密機器が使われているため、専門知識を持っていないとせっかく掃除に手間をかけたのに根本的な解決にならなかった、という事態も起こりえます。そんな後悔をしないために、掃除のプロにはじめから頼むのもおすすめです。

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換気扇以外にもお風呂やトイレ、キッチンの掃除などをセットで依頼することも可能なので、ぜひ一度お試しください。

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