エアコンの暖房が効かない原因と解決策【11選】
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寒い日にエアコンの暖房が効かなかったり、中々暖まらないと困りますよね。暖房の効きが悪くなっている場合に考えられる原因はいくつかあるので、原因と解決策を解説します。
ちょっとした工夫で暖房が効くようになる場合もありますが、自分で解決できない場合は、メーカーやエアコンの専門業者に修理の相談をしてみましょう。
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【原因①】霜取り運転中
暖房運転をはじめて最初のうちは暖かい風が出てきていたのに、急に風が止まってしまった場合や止まった後に「プシュー」や「シャー」、「ゴォー」という冷媒ガスが流れる音が聞こえる場合は、室外機で霜取り運転をしている可能性があります。
暖房を使っている時は、室外機の熱交換器によって冷たい空気を放出することで、暖かい空気を作り出しているため、室外機には空気中の水分が凍ることで霜がついてしまいます。
霜がたくさんついてしまうと、室外機は空気を取り込んだり、出したりすることができなくなるため、エアコンは次第に暖かい空気を作れなくなります。そのため、エアコンには「霜取り運転」という霜を融かす機能が予め備わっています。
霜取り運転中は、温風が出なくなるため、一時的に暖房が効かない状態となります。故障と勘違いしてしまいがちですが、霜取り運転が終わると、暖房運転が再開されるので、しばらく待ってみましょう。
解決策
霜取り運転中は電源をつけたまま、5~15分くらい待つ。
※霜取り運転中に電源を切ってしまうと、霜取り運転自体が停止してしまうため、温風が出なくなった時には、慌てずに暖房運転したままの状態にしておきましょう。
【原因②】風向きが上を向いている
暖かい空気は上にいく性質があるため、エアコンの風向き(ルーバーの向き)が上を向いてしまっていると、天井付近ばかり暖まってしまい、足元だけ寒い状態となってしまいます。
暖房運転をしている時は、風向きを床の方に下げることで、足元の冷気が暖まりやすくなります。風向きを変えただけでは、暖まりにくい場合は、床にサーキュレーターを置いて、天井に向けて風を送ることで、部屋の空気が混ざり、部屋全体が暖かくなりやすくなります。
解決策
風向きを下にする(必要に応じてサーキューレータを併用する)
【原因③】設定温度が低い
設定温度を20℃未満など、低い温度に設定していると、設定した室温に既に達している可能性があり、その場合エアコンは暖房運転を停止してしまいます。
環境省では節電アクションとして、暖房を20℃に設定すること推奨しているので、20℃未満に設定している場合は、少し温度を上げてみてもいいかもしれません。
暖房の設定温度は、1℃上げると約5~10%程度の消費電力も増えるため、環境への負荷と快適な温度のバランスを考えることも必要でしょう。
解決策
暖房の設定温度を20℃以上に上げる。
【原因④】風量が微風・弱になっている
風量の設定が「微風」や「弱」など、弱い設定になっている場合、部屋全体に暖かい風を送り届けることができず、暖房が効きにくくなっている可能性があります。
エアコンの風量設定を「自動」にしておくことで、室内の気温に応じて、エアコンが風量を自動的にコントロールしてくれます。
継続的に微風や弱運転の状態のままにしておくと、部屋が暖まりにくいだけでなく、エアコンは設定した温度になるまで暖房運転をし続けるため、消費電力が増え、無駄な電気代がかかってしまいます。
解決策
風量の設定は自動にする。
【原因⑤】省エネモードになっている
近年販売されているエアコンには、節電のために「省エネモード」や「エコ運転」を搭載したモデルがあります。
省エネモードをONにすると、エアコンはできるだけ消費電力を抑えながら運転を行うため、雪が降っている日や北風が強い日など、外気温が氷点下近く、室内の温度と大きな差がある場合には、中々暖まりにくい場合があります。
解決策
暖房が効きが悪い日は、省エネモードをOFFにする。
※外気温によっては、省エネモードでも十分に部屋が暖まり通常の暖房運転より電気代を節約できるため、様子をみて調整されることをおすすめします。
【原因⑥】部屋の湿度が低い
乾燥する冬場はエアコンの暖房を使うことで、部屋の湿度は20~30%程度になってしまうことがあります。実は、湿度は体感温度に関わっていて、人は湿度が高すぎると、ムシムシと不快に感じ、逆に湿度が低すぎると、体感温度も寒いように感じます。
そのため、冬にエアコンをつけている時は、過度な乾燥を防ぐために加湿器などを併用してお部屋の中の湿度を40~60%程度に保つことで、湿度による寒さを軽減することができます。
解決策
加湿器を併用して室内の湿度を40~60%程度にする
【原因⑦】暖かい空気が外に逃げている
エアコンからは暖かい空気が出ているのにも関わらず、部屋が中々暖まらない場合は、室内の熱が外に逃げて、外の冷気が入ってきている可能性があります。
冬は、部屋の中から熱が外に逃げやすく、逃げてしまう熱の半数は「窓」から出ていってしまっています。
また、床や外と接している壁などからも熱は逃げやすいため、いかに熱が逃げないようにするかがポイントとなります。
カーテンはできるだけ厚めのカーテンをすることで窓から熱を逃げることを防ぐことができ、床にはカーペットを敷くことで、足元の冷えを軽減することができます。
日中にカーテンを閉めて暗くなってしまうのが嫌な方は、窓ガラスに断熱シートを貼ったり、費用はかかってしまいますが、内窓を取り付けて二重サッシにすることで、暖房効果を高めることが可能です。
解決策
厚めのカーテンをしっかりと閉めて、床にはカーペットを敷くなど、熱が逃げないようにする。
【原因⑧】室外機の前が塞がれている
室外機の前に植木鉢やガーデニング用品など物を置いてしまっていると、室外機の中で熱交換が十分にできず、暖かい空気を作り出すことができなくなってしまいます。
エアコンは部屋の中についている室内機と室外機の間を、温度の異なる冷媒ガスを行ったり、来たりさせることで、暖かい風を出すことができているので、室外機の前を塞がないようにしましょう。
解決策
室外機の前に物は置かない。
【原因⑨】エアコンの能力(パワー)が部屋に合っていない
エアコンの能力が部屋の大きさや構造に合っていない場合、特に暖房が効きにくくなる傾向があります。
暖房は外気の影響を強く受け、冷房に比べると消費電力も多いため、部屋の広さや住宅性能によって効きが大きく変わります。そのため、エアコンの能力表示を確認して、部屋の広さや構造に合った機種を選ぶことが大切です。
なお、外気温が氷点下になる寒冷地にお住まいの方で石油ファンヒーターやガスヒーターなどを併用せずに、エアコンだけで室内の暖房をまかなう場合には、低暖房能力が高いモデルを選択するといいでしょう。多くのメーカーでは寒冷地仕様のエアコンを販売しています。
解決策
部屋の広さや構造に適した機種を選ぶ。寒冷地では寒冷地仕様のエアコンがおすすめ。
【原因⑩】冷媒ガスが漏れている
エアコンの室内機と室外機の中にはそれぞれ熱交換器があり、双方の熱交換器がガス管で繋がっています。ガス管の中には冷媒ガスが入っていて、冷媒ガスが気体や液体に変化することで冷風・温風のもととなる熱を生み出しています。
冷媒ガスが工事不良や経年劣化などによってガス管から漏れてしまうと、熱交換ができず、エアコンからは温風も冷風も出ない状態となります。
エアコンメーカーや修理業者に相談することで冷媒ガスの補充をすることが可能ですが、同時に漏れている箇所を特定して修理する必要があるため、修理費が高額になる場合があります。
設置から10年以上が経過しているエアコンは使用している場合は、耐用年数が過ぎているので、買い替えも検討されるといいでしょう。
解決策
エアコンの修理と冷媒ガスの補充(修理費用が高額な場合は買い替えも検討)
【原因⑪】フィルターが汚れている
フィルターが汚れている場合、ホコリで目詰まりを起こしてしまい、エアコンが空気を十分に取り込むことができず、暖房の効きが悪くなることがあります。
また、リビングダイニングや喫煙をする部屋のエアコンは、料理の時の油を含んだ煙やタバコの煙によって、フィルターにベトベトとした粘着質の汚れがつくため、さらにホコリがたまりやすい状態となっています。
冬場など、毎日のように暖房を使う時には、エアコンのフィルターは2週間に1回は掃除機でホコリを吸い取るようにしましょう。
また、油汚れによってホコリが吸い取りづらい場合は、フィルターの裏面からぬるま湯を当てると、キレイに洗い流すことができます。水洗いした時は、必ず日陰で完全に乾かしてから、本体に戻すようにしましょう。
解決策
2週間に1回はフィルターをお手入れする
プロのエアコンクリーニングで徹底的にキレイに
フィルターの掃除は自分で簡単にできますが、エアコンの内部にたまったホコリやカビを取り除くことは中々できません。そのため、フィルターだけでなく、内部まで徹底的にキレイにしたい方は、プロのエアコンクリーニングをおすすめします。
おうちにプロでは、全国のエアコンクリーニング業者の中から口コミと価格から、安くて評判のいい業者を簡単に探すことができます。
エアコンクリーニングで暖房の効きを改善するだけでなく、出てくる風まで清潔なものにしたい方は、ぜひエアコンクリーニングを検討してみてください。
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