エアコン掃除スプレーはダメ!?プロがおすすめしない理由とは?
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エアコンは夏も冬もよく使う家電のため、定期的な掃除が欠かせません。業者にエアコンクリーニングを依頼すると高くつきそうだと考え、自分で手軽にエアコン掃除をしたいと思った方がよく利用するのが「エアコン掃除スプレー」によるエアコン掃除です。
エアコン掃除スプレーは1本1,000円〜2,000円程度のため、安く手軽に掃除ができるようにも思えますが、スプレーを使うことで思わぬトラブルに見舞われることがあります。
まず、エアコン掃除スプレーを使用しても、エアコン内部の隅々にまでスプレーを行き渡らすことは難しく、カビの汚れが残ってしまってすぐにカビが繁殖してしまう可能性があります。
また、スプレー後、汚れと混ざった汚水は室外機近くにある排水ホースから出ますが、業者が使用する高圧洗浄機のような水洗いと違って液量も少なく勢いがないため、ポタポタと少しずつしか垂れてきません。そのため、汚水がエアコン内部に残った状態となり、汚れが完全に流れ出ないため、エアコン内部にカビが新たに繁殖する原因になったり、掃除後にもエアコン運転中に嫌なニオイが出てきてしまう恐れもあります。
エアコン掃除スプレーの使用にあたっては様々な注意点があります。エアコン掃除スプレーを使用した時によく起こるトラブルや、業者によるエアコンクリーニングとの違いなど、詳しく解説しています。
- 【記事作成】おうちにプロ 編集部
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エアコン掃除スプレー使用によるよくあるトラブル5例
エアコン洗浄スプレーを使用したエアコン掃除のよくあるトラブルをまとめてご紹介します。
【トラブル①】あまり汚れが落ちない
スプレーによるエアコン掃除では、スプレーの洗浄液がエアコン内部の隅々に行き渡らず、十分な洗浄効果を発揮できないことがあります。特に熱交換器やファン部分など、汚れが溜まりやすく固着しているような場所は、スプレーだけでは汚れが残りやすい傾向があります。
【トラブル②】残った洗浄液によるカビの繁殖
スプレーを使った掃除では、エアコン内部に水滴が残ってしまうことがあります。プロのエアコンクリーニング業者が掃除する場合は専用の洗剤を塗布してから高圧洗浄機を使って水で洗い流すのですが、スプレーを吹きかけただけの掃除では十分に流すことができないからです。
スプレー後に残った洗浄液が乾燥しないまま、エアコン内部に湿気が溜まると、カビが繁殖しやすくなります。カビは胞子をばらまいて繁殖していく特性があるため、エアコンを運転すると、風にのって胞子が部屋中に飛散しアレルギー症状や気管支炎などの健康被害を引き起こす原因となります。
【トラブル③】電気部品の損傷や火災の発生
エアコン内部には電気部品があるため、エアコン洗浄スプレーを使用すると、液体がこれらの部品に触れることがあり、ショートや腐食を引き起こすことがあります。最悪の場合、火災が発生する危険性もあります。
製品評価技術基盤機構 niteが公開した実験映像
引用:テレ東BIZ
激しい爆発音が出た後、エアコンから煙が出て、更に炎が広がっていく様子が伺えます。エアコンの火災事故は2015年4月〜2020年3月の間に244件も発生しており、エアコン洗浄スプレーの使用は使い方を誤ると、とても危険であることがわかります。
消毒用アルコール(エタノール)や次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)の使用も、火災や破損の原因となるため厳禁ですが、エアコン掃除用に販売されている洗浄スプレーにおいても電気部品にかからないように細心の注意を払う必要があります。
【トラブル④】冷却機能の低下
エアコン洗浄スプレーで掃除した場合、エアコン内部に残った液体が乾燥する際に、粘着性のある成分が残ることがあります。残った洗浄液の成分が空気の流れを阻害し、エアコンの冷却効果が低下させてしまうことがあります。
また、熱交換器の部品に腐食が起こると、最悪の場合、冷媒ガスが漏れて冷暖房の効かなくなってしまうこともあります。
【トラブル⑤】健康への影響
エアコン洗浄スプレーの洗浄液の残りからカビが繁殖し、エアコンの運転と共に、空気中にカビ菌が拡散されることで健康への影響が懸念されるる他、スプレー自体の成分にも注意が必要です。
多くのエアコン洗浄スプレーには、掃除用の洗剤と知られる界面活性剤や除菌・防カビ剤などの成分が含まれています。これらの成分は肌に触れるとかぶれや手荒れなどを引き起こす可能性があります。特にアレルギー体質の方は注意が必要です。
エアコン洗浄スプレーを使った掃除は意外と大変な理由
ここまではエアコン掃除にスプレーを使用した場合に起こりうるトラブルを紹介してきましたが、プロのクリーニングと比較しながら「スプレーによる掃除が意外と大変」であることをお伝えします。
掃除する箇所によってスプレーを買い分ける必要がある
エアコン掃除には、パーツごとに専用スプレーが必要になることがあります。それぞれのスプレーは、特定の部位に適した成分や効果を持っています。以下は主な掃除箇所とそれに適したスプレーです。
掃除箇所 | 掃除スプレーの種類 |
---|---|
熱交換器 | アルミフィンの奥まで洗浄できるジェットスプレーのような噴射力が強いスプレーがおすすめ。 |
送風ファン | カビが溜まりやすい場所のため、洗い残しがないようにリンス剤がついているスプレーがおすすめ。まずは泡を汚れに密着させた後、リンス剤でしっかり洗い流す。 |
ドレンホース(排水パイプ) | スプレーを使った掃除の際に、汚れは排水パイプを伝って室外に流れていくが詰まることがあるため、ドレンホース用クリーナーを排水パイプに差し込み、ハンドルを引っ張って、吸引力でホース内の汚れを吸い出す。 |
このように一概にエアコン掃除スプレーと言っても、掃除箇所に合わせて商品を選ぶ必要があります。そのため、エアコン掃除をスプレーで行う場合は、複数のスプレーを購入する必要があり、経済的負担や手間が増えてしまいます。プロのエアコンクリーニング業者に頼めば、わざわざ自分で複数種類の洗剤を買う必要はなくなります。
フィルターについてはスプレーを使わずにフィルター表面についたホコリを掃除機などで吸い取った後に、水洗いするのが効果的です。
養生をして汚水が垂れてこないようにする必要がある
スプレーを使う掃除では、養生をしてエアコン周辺を保護することが必要です。汚水が床や壁に垂れてこないように、新聞紙やビニールシートなどを敷く必要があります。ドレンホースから汚水は流れるから大丈夫だと油断していると、送風ファンなどからポタポタと汚水が垂れてきてしまいます。エアコンの真下にソファやベッドがある場合は、予め移動させておく必要もあります。
養生にはテクニックが必要で、プロのエアコンクリーニング業者の中にはマスキングテープなどを使って壁や天井を保護することがあります。これは掃除が終わってテープを剥がす際に、壁紙などを一緒に剥がさないようにするためです。
時間がかかる
スプレーを使用したエアコン掃除は、掃除の準備のための養生からスプレー液が効果的に働くまでの待ち時間や、乾燥までの時間がかかるため、想像以上に時間がかかることがあります。
また、プロのクリーニング業者ほど掃除のコツや知識を持っているわけではない場合、掃除に不備があって十分な効果が得られないと、何度も同じ作業を繰り返す必要があります。
プロのエアコンクリーニング業者の掃除にかかる時間は、1日に数件の仕事をこなしているためとても手際がよく、通常60分〜90分ほど、お掃除機能付きエアコンや内部分解洗浄などを行うと120分ほど時間がかかる場合があります。
一方で自分で養生からエアコンの分解、スプレーによる掃除、片付けなどを行うと120分〜180分以上かかる場合も珍しくはありません。
自分でスプレーを使って掃除する場合、1年に何度も掃除するわけでもないのにスプレーを数本自分で用意することになってしまったり、掃除に大変な時間を費やすことになりかねません。
また、万が一電気部品にスプレーがかかってしまうと故障や火災の原因となってしまい、失う代償がとても大きくなってしまうこともあり得ます。では定期的にエアコンを掃除する上でどのようなことを心がけた方がいいでしょうか。
定期的なエアコン掃除はどうするべきか
フィルター掃除は道具を揃えなくとも自分でかんたんにできる
エアコンのフィルターは、エアコンが室内の空気を吸い込んだ際のホコリをキャッチする役目を担っており、定期的に取り外して水洗いすることが推奨されます。ホコリが溜まってしまうと運転効率が悪くなり、すぐに部屋の温度が変わりにくくなって電気代が上がったり、カビの繁殖の原因にもなります。
フィルターは掃除しやすいようにエアコンのフロントパネルを開けてかんたんに取り外せるようになっています。掃除はスプレーを使わずに手軽に行えるため、最低でも1シーズンに1度は掃除することをおすすめします。(メーカーの推奨頻度は2週間に1回です。)
本格的な内部洗浄はプロのエアコンクリーニング業者に依頼する
エアコン内部はカビが発生しやすい条件が整っているため、1年に1回、内部の分解洗浄をおすすめします。そして、エアコンの内部洗浄や電気部品の点検は、プロのエアコンクリーニング業者に依頼することが重要です。
高圧洗浄機などで内部を洗浄する作業は養生をしっかり行い、電気部品が濡れないようにしなくてはなりません。プロに任せれば、プロならではの技術と知識で、エアコン内部の隅々まで丁寧に掃除が行われ、トラブルのリスクも低減されます。
フィルターの掃除だけではなく、エアコン内部の分解洗浄も定期的に行うことでエアコンの寿命を延ばし、結果的に経済的負担を軽減することが期待できます。
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エアコン掃除スプレーを使った掃除の手順
ここまでエアコン掃除にスプレーの使用をおすすめしない理由を解説していきましたが、エアコン内部の構造を理解し、よくあるトラブルを確認した上で、エアコン洗浄スプレーで掃除する方に向けて、正しい掃除の手順を解説します。
1エアコンの電源を切り、フロントパネルを持ち上げる
まずはじめにスプレーが電気部品に触れてショートしないよう、電源を切ってコンセントを抜いておきます。そして、フロントパネルの両サイドを上に持ち上げます。
フィルターがむき出しの状態になったところで、周囲を養生しておきましょう。
2フィルターを掃除する
フィルターの掃除はスプレーを直接当てるのではなく、外して水洗いします。フィルターは手前に引き抜くことでかんたんに取り外せます。水洗いする前に大きめのホコリを掃除機で吸い取っておきましょう。
水洗いは台所用洗剤など、液性が中性の洗剤を水に溶かして泡だてておき、その中にフィルターを浸け置きすることでよりきれいになります。
注意
フィルターはとても柔らかい素材のため、ブラシを使う時は優しくこすり洗いしましょう。
3熱交換器にエアコン掃除のスプレーを吹きかける
続いて熱交換器と呼ばれるアルミフィンの掃除です。アルミフィンの表面にホコリが付着している場合は掃除機で吸い取っておきましょう。ホコリが取れたところでエアコン掃除用のスプレーを吹きかけていきます。
スプレー缶をよく振ってからアルミフィンとの距離を5cmほど開けて吹きかけていきます。電気部品にかからないように注意しつつ、手前だけではなく上から奥にかけても吹きかけましょう。
4送風ファンに泡タイプのスプレーを吹きかける
送風ファンはホコリが付着しカビが繁殖していることが多く、泡タイプのスプレーを吹きかけてしっかり汚れを落とすことがポイントです。可能であれば掃除の前にルーバーと呼ばれる風向の部品を外し、送風ファンに直接スプレーを吹きかけていきます。
送風ファンは手で回転させて満遍なくスプレーの泡を吹きかけます。目安として5回ほど回しましょう。使用する洗浄スプレーにもよりますが、汚れに泡を30分ほど付着させておき、時間が経ったら洗浄剤のスプレーを使って洗い流していきます。(すすぎ用のスプレーが付属している商品もあります。)汚水がこぼれないように十分注意しつつ、洗い残しのないようにしましょう。
洗い流した後に乾いたタオルなどで余計な水分を拭き取り、エアコンの電源を入れて送風運転を2~3時間程度行い、エアコン内部を乾かしましょう。
【まとめ】エアコン掃除スプレーは意外と大変!プロのエアコンクリーニングを依頼した方が無難。
エアコン掃除用スプレーを使った掃除は、とても大変な作業であり、デメリットが多いことをお伝えしてきました。改めてここまでのまとめです。
- エアコン掃除スプレーは各パーツに適した洗浄スプレーを複数用意する必要があるため、意外とコストがかかる。
- 電気部品に誤ってスプレーがかかってしまった場合、故障だけでなく最悪火災の恐れがある。
- 養生から掃除まで、全ての作業を自分で行うと意外と時間がかかることがある上、スプレーでの掃除は隅々まで完璧にきれいにすることが難しい。洗い残しによって逆にカビの繁殖や健康被害が出る恐れもある。
エアコン掃除は自分でできるフィルター掃除を除いて、プロの業者に1年に1回を目安として依頼するのをおすすめします。
プロの業者は経験豊富でとても手際が良い上に、高圧洗浄機を使って確実に汚れを落としてくれるので実はコストパフォーマンスに優れています。
エアコンクリーニングの業者を口コミや評価で探すなら「おうちにプロ」がおすすめ
初めてエアコンクリーニング業者に依頼する際に多くの方が悩まれるのは「どの業者に依頼すればよいかわからない」ということです。そこで、多くのエアコンクリーニング業者の中から口コミや評価で比較して、ぴったりな業者に巡り会えるのが「おうちにプロ」です。
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エアコン以外にもお風呂やトイレ、キッチンなど水回りクリーニングも依頼することも可能なので、ぜひご検討いただき、一度プロの技をお試しください。
※本記事は、記事内で紹介している商品やサービス等について何らかの事項を保証するものではなく、いかなる組織や個人の意見を代表するものでもありません。記事内で紹介している商品やサービスについての詳細につきましては、当該商品やサービスの公式サイト等よりご確認いただきますようお願いいたします。
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