エアコンクリーニングは必要ない?ケース別に掃除の必要性を解説

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最近、テレビCMやネットで「エアコンクリーニング」をよく見かけるようになりましたが、エアコンクリーニングは本当に必要なのでしょうか?この記事では、エアコンクリーニングの効果や自分でできるセルフ掃除との違い、具体的にエアコンがどういう状態になったら業者に依頼した方がいいのかケース別に解説します。

【記事作成】おうちにプロ 編集部
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エアコンクリーニングとは?

エアコンクリーニングとは、専門業者によって、カバーやフィルターの掃除をはじめ、エアコンを分解し、パーツや内部を高圧洗浄機やスチームクリーナー等の専用の機材と洗剤で洗い流すことで、通常では手が届かないエアコン内部のホコリやカビ等の汚れを徹底的に掃除できるサービスのことをいいます。

エアコンクリーニングの効果

エアコンクリーニングによる3つの効果・メリットを解説します。

エアコンのカビ臭さ・ホコリ臭さが消える

エアコンクリーニングを利用する多くの方が「エアコンから嫌な臭いがする」ことを理由に依頼しています。

エアコンのカビ臭さやホコリ臭さは、エアコン内部にたまったカビやホコリが原因です。定期的にフィルターの掃除をしていても、フィルターの奥にあるアルミ上の熱交換器や風を送り出す送風ファンにまでホコリが入り込み、カビ菌が増殖していることが原因です。

エアコンクリーニングでは、普段のお手入れでは手の届かない熱交換器や送風ファンを、高圧洗浄機で洗い流し、臭いの元を断ち切ることができます。

そして、カビの胞子やハウスダストが原因で出るくしゃみや咳などのアレルギー症状の改善にも期待ができます。

エアコンの効きがよくなる

エアコンのフィルターがホコリで目詰まりすると、エアコンが空気を吸い込む力が弱くなり、設定温度を変えても、中々エアコンが効かなくなります。

特にリビングダイニングなど、キッチンや食卓に近い場所にあるエアコンは、料理中の油を含んだ煙を吸い込んでしまうため、フィルターの表面が油でベトベトになり、そこにホコリが付着し、頑固な汚れになってしまいます。

フィルターは、2週間に1回を目安に汚れが固着する前に、自分で掃除することで、エアコンの効きが悪くなることを防ぐことができますが、長期間フィルターの掃除をしないと、フィルターを通り越して、エアコン内部までホコリや油汚れが侵入し、そこにカビが発生してしまい空気を吹き出す力も弱まり、エアコンの効きがますます悪くなってしまいます。

エアコンクリーニングでは、フィルターはもちろん、内部まで徹底的に洗浄するため、空気を吸排気が改善し、設定温度を変えなくても、エアコンの効きがよくなります。

電気代が節約できる

エアコンのフィルターやその奥にホコリやカビなどのゴミが蓄積してしまうと、エアコンに大きな負荷がかかり、空気の循環が悪くなることで、エアコンの効きが悪くなるだけでなく、設定温度にするまでに多くの電力を消費し、電気代が高くなります。

エアコンクリーニングによって、空気循環が改善し、効率的にエアコンが動くようになるため、電気代を節約することができます。

環境省の節電アクションの資料によると、電力消費量が多い暖房を使う冬場には、フィルタが目詰まりしているエアコンに比べ、フィルターの掃除をしているエアコンでは、消費電力を約6%削減できるとされていて、電気代に計算すると、年間で5,000円以上の差が出る可能性があります。

自分でできるエアコン掃除(セルフ掃除)とは?

エアコンは室内の空気を取り込み、冷やしたり暖めて再び空気を送り出す仕組みのため、空気中のホコリや花粉、ペットの毛などのハウスダストがエアコンに入り込んでしまいやすい構造をしています。

エアコンには必ずフィルターが付いているため、フィルターの目より大きいホコリなどのゴミは取り除かれますが、自動お掃除機能付きではないエアコンの場合、定期的にフィルターの掃除が必要となります。

また、フィルターの他にも、エアコンのカバーや送風口にも、ホコリがたまりやすいため、フィルター掃除とあわせて、掃除する必要があります。

フィルター・カバー・送風口の掃除方法

2週間に1回を目安に、エアコンのフィルター、カバー、送風口する手順を解説します。

1電源を切る

エアコンの掃除を始める前に、電源を切ります。

2前面カバーを開けフィルターを取り外す

エアコンの両端をつかみ、前面カバーを開けます。フィルターは下部のつまみを持って手前にスライドさせ取り外します。

3フィルターの表面を掃除機で吸う

新聞紙の上にフィルターを置き、表面を掃除機で吸い取ります。掃除機のヘッドは、隙間用やブラシ状のものに変えるとホコリが取り除きやすいです。

4汚れがひどい場合は裏面から水洗いする

フィルターが茶色になっているなど汚れがひどい場合、油汚れが網目に固着してしまっている状態のため、裏面から水やぬるま湯を当てて、水洗いします。

頑固な汚れは、中性洗剤を薄めて、歯ブラシやスポンジなど柔らかい素材で優しくこすることで落とすことができます。

5フィルターを乾かしてからエアコンに取り付ける

フィルターを水洗いした後は、タオルなどでフィルターを挟み、水気を十分に取り除き、直射日光の当たらない日陰でよく乾かしてからエアコンに取り付けてください。

【注意】フィルターが半乾きのまま取り付けないこと
フィルターが半乾きのまま戻してしまうと、カビが発生しやすくなり、嫌な臭いや汚れの原因となるため、完全に乾いたことを確認してから取り付けましょう。

【注意】フィルターをドライヤーで乾かさないこと
エアコンのフィルターは、ナイロンなど熱に弱い素材のため、ドライヤーで乾かしてしまうと、変形や破れてしまう恐れがあります。

フィルターの奥や送風ファンの掃除は自分ではできない

フィルターを取り外した時にアルミフィンや送風口を覗くと送風ファンに黒カビやホコリなどの汚れが見える場合があります。

定期的なお手入れをしていても、使用時間や頻度によっては、どうしてもエアコン内部にカビ菌やホコリが入り込んでしまい、使っている間に汚れてきてしまいます。

無理に手を入れて掃除をしてしまうと、手をケガしたり、パーツの破損などの故障の原因になります。

専門業者によるエアコンクリーニングを利用することでフィルター以外のパーツを分解した上で洗浄することが可能です。

エアコン洗浄スプレーの使用は要注意(おすすめしません)

自分で熱交換器を掃除する方に向けて、ホームセンター等ではエアコン洗浄スプレーが販売されていますが、使用には注意が必要です。

熱交換器の汚れがひどい場合、市販のスプレーだけでは洗い流すことができない場合があります。スプレーの場合は、エアコンクリーニングの高圧洗浄のように汚れを高圧の水流で洗い落とす方法とは異なり、泡で汚れを浮かして落とす仕組みのため、固着したカビやホコリは落としきれない場合があります。

また、スプレーの洗浄液が熱交換器に残ってしまうと、汚れを含んだ洗浄成分や湿気を養分としてカビ菌が発生し、臭いが増幅してしまうこともあります。

エアコン洗浄スプレーを使う際は、使用方法をよく確認した上で、洗浄液が残らないようによくすすぎ、スプレー使用後は送風を2~3時間ほど運転させ、エアコン内部の水分を完全に乾かすことが大切です。

下記の記事では、筆者が実際にエアコン洗浄スプレーを使って、熱交換器を洗浄した時に悪戦苦闘した体験をまとめておりますので、ぜひお読みください。(かなり大変でした...)

エアコン内部の掃除は絶対自分でやらない方がいい理由

エアコンクリーニングとセルフ掃除の比較表

エアコンクリーニング セルフ掃除
本体カバー
フィルター
吹き出し口
(手の届く範囲)
風向きルーバー
(手の届く範囲)
熱交換器
(アルミフィン)
×
送風ファン ×
送風ファンの奥
(業者によってオプションで対応可)
×
ドレンパン
(内部の水受け皿)

(業者によってオプションで対応可)
×
室外機
(オプションで対応可)
×
故障時の対応・補償
(業者によって損害保険を用意)
×
(原則自己責任)

エアコンの効きが悪い時は自分でフィルターを掃除

エアコンの効きが悪い時の原因の多くが「フィルターの目詰まり」です。エアコンのフィルターに、ホコリなどのゴミが詰まってしまうと、エアコンが空気を十分に取り込むことができず、冷たい風や暖かい風を送り出すことができなくなるため、エアコンの効きが悪くなります。

そのため、エアコンの効きが悪いと感じた時は、まず、フィルターを自分で掃除してみてエアコンの効きが改善するか試してみましょう。

フィルター掃除をしても効きがよくならない場合はエアコンクリーニングを依頼

フィルター掃除をしてみても、エアコンの効きがよくならない場合は、フィルターの奥の熱交換器部分にまでホコリが入り込み、詰まってしまっている可能性があります。

熱交換器はアルミでできた折れ曲がりやすい素材のため、無理に掃除しようとすると、折れ曲がってしまい、故障の原因となります。

熱交換器がホコリやカビで汚れてしまっている場合は、専門業者にエアコンクリーニングを依頼し、高圧洗浄機で洗い流してもらうことで、エアコンの効きが改善する可能性があります。

エアコンからポコポコと音がする時は自分で解消できる

エアコンからポコポコやポンポンする音は、外とつながっているドレンホースから空気が逆流している時に発生する音です。

マンションなど気密性の高い住宅で換気扇を使っている時や屋外の風が強い時に、屋外と室内に気圧の差が生まれて、室内の気圧が低いと、外気が室内に入り込もうとします。

外とつながっているドレンホースからも空気が入り込むため、エアコン本体のドレンパンを通る時に、内部の結露の水にあたることで、ポコポコ音が発生することがあります。

エアコンからポコポコ音が鳴る原因と音を止める対策

窓を開けると音が鳴り止む

ポコポコ音の原因は、外と中の気圧の差のため、窓を開けて室内の気圧を屋外と同じにすることでポコポコ音は鳴り止みます。

窓を開けても改善しない場合やすぐに鳴る場合

窓を開けてもポコポコ音が止まらない場合や窓を閉めるとすぐに再び鳴り始めてしまう場合は、ドレンホースの先に空気が逆流してこないように逆流防止弁「エアカットバルブ」をつけることで、音を防ぐことができます。

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エアコンから嫌な臭いがする時はエアコンクリーニングを依頼

エアコンからカビ臭さやホコリ臭さ、酸っぱい臭いがする場合は、エアコン内部にカビが繁殖してニオイが発生してしまっています。

特に冷房を長時間つけたままにしている場合や冷房の使用頻度が多い場合、冷房で発生した結露水を外に排出しても追いつかず、エアコンの中が常に湿った状態となり、カビが発生しやすい状態となっています。

エアコンから嫌な臭いがする場合は、自分でできるフィルター掃除だけでは解消しない場合が多いため、臭いの元となっている蓄積されたカビやホコリなどのゴミを洗い流すために、エアコンクリーニングを依頼しましょう。

【エアコンの臭い】嫌な臭いの原因・すぐにできる対策と予防方法は?

エアコンから黒い水が降ってきた時はエアコンクリーニングを依頼

エアコンから黒い水が落ちてきたり、風と一緒に黒い水滴が降ってきた場合は、エアコン内部の送風ファンに黒カビが大量発生し、結露水に溶けて吹き出てきてしまっている状態です。

通常、冷房で発生した結露水は、ホースを通って外へ排出されますが、エアコン内部にある結露水を受ける皿(ドレンパン)やホースにホコリ・カビなどのゴミが詰まってしまうと、排水がうまくできずに結露水が逆流します。

逆流した水が、送風ファンに発生した黒カビと共に、黒い水となって降ってくる事態を引き起こしてしまいます。

黒い水が出てくるときは、エアコン内部がかなり汚れている証拠なので、すぐにエアコンクリーニングを依頼して、黒カビをはじめ、内部にたまった汚れを取り除きましょう。

自動お掃除機能付きエアコンでもエアコンクリーニングは必要?

自動お掃除ロボットが搭載されているエアコンは、お手入れが楽になることで人気がありますが、自動で掃除してくれるのは、あくまでも「フィルターのホコリ」だけです。

通常のエアコンでは、2週間に1回程度、フィルター掃除をすることが推奨されていますが、自動お掃除機能付きエアコンでは、エアコンを使い終わる度に、フィルターのホコリ掃除を自動でロボットがしてくれます。

そのため、フィルター以外の掃除はしてくれないため、通常エアコン同様に、熱交換器や送風ファン等にカビが発生してしまう可能性はあり、その場合は、エアコンクリーニングが必要となります。

なお、自動お掃除機能付きエアコンは、通常のエアコンに比べて、内部の構造が複雑で分解や洗浄に時間がかかるため、通常のエアコンクリーニングの1.5倍~2倍程度の料金がかかります。

【まとめ】定期的なフィルター掃除をしていても、嫌な臭いや黒カビが発生している時は、エアコンクリーニングが必要

定期的なフィルター掃除をしていれば、エアコンの効きが悪くなることはあまりありませんが、自分で掃除をしても嫌な臭いがしたり、フィルターの奥や送風ファンに黒カビが発生してしまっている場合は、エアコンクリーニングが必要です。

エアコンクリーニングをすることで、普段のセルフ掃除だけでは取り除くことができないパーツにこびりついたカビやホコリ、花粉、ペットの毛、油分などの汚れを洗浄できるため、臭いの解消や効きの改善、電気代の節約など、多くのメリットがあるので、年1回を目安に利用することで、エアコンが清潔な状態を保つことができます。

おうちにプロでは、全国のエアコンクリーニング業者の中から、ご自宅の近くの業者を価格と口コミから簡単に検索することができます。

エアコンクリーニング以外にも、換気扇やキッチン、浴室、トイレなどの水回りクリーニングなど、プロのハウスクリーニング業者のサービスをネットで予約して、気軽に利用いただくことができます。

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