エアコンの分解洗浄は自分でできる？完全分解洗浄との違いや料金相場を解説

更新日：2024-07-31

エアコンクリーニングと聞くと、一般的に吹き出し口付近やフィルターの掃除を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。エアコンは、外からは見えない内部のパーツを分解して洗浄する「分解洗浄」を行うことも可能です。

分解して行う洗浄は「分解洗浄」と「完全分解洗浄」に分けられ、それぞれで違いがあります。

本記事では、「エアコンを分解洗浄して内部のすみずみまで綺麗にしたい」という方に向けて、分解洗浄の概要やメリット、自分で行えるのかについて徹底解説します。

業者に依頼する際の料金相場まで紹介しているため、エアコンの分解洗浄を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

• ・エアコンの分解洗浄とは、エアコンの各パーツを取り外して内部をクリーニングすること


• ・自分で分解洗浄を行うと、パーツの破損や故障のリスクがあるため業者に依頼するのが最適


• ・分解洗浄を定期的に行うと、冷暖房効率がアップしたり電気代が節約できたりするなどさまざまなメリットがある


• ・エアコンクリーニング業者を選ぶ際は、相場から大きく離れない料金設定で賠償責任保険に加入している業者がおすすめ


• ・分解洗浄は、春や秋などエアコンが必須ではない閑散期に依頼するのが最適

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エアコンの分解洗浄とは？

エアコンの分解洗浄とは、エアコンの各パーツを取り外して内部をクリーニングすることを指します。取り外して洗浄するため、通常のエアコンクリーニングでは落としきれない細かな汚れまで落とせる点がメリットです。

一般的に、エアコンのフィルターは定期的に掃除する方も多いでしょう。しかし、フィルター掃除だけではエアコンの内部に溜まった汚れやホコリは取り除けません。

そこで分解洗浄を行うことで、内部にこびりついた汚れを取り除き、綺麗な状態の空気を室内に送り出せるようになります。

エアコンの分解洗浄と完全分解洗浄の違い

エアコン内部の掃除は、「分解洗浄」と「完全分解洗浄」の2種類に分けられます。それぞれの主な違いは、分解するパーツの種類です。

分解洗浄と完全分解洗浄の主な違いを、以下の表にまとめました。

	分解洗浄	完全分解洗浄
分解するパーツ	・本体カバー ・フィルター ・ルーバー	・本体カバー ・フィルター ・ルーバー ・ドレンパン ・送風ファン
作業時間の目安	2〜3時間程度	半日〜1日程度

分解洗浄では、ドレンパンや送風ファンなどエアコン内部の奥にあるパーツは取り外しません。しかし、完全分解洗浄では内部のパーツをすべて取り外すため、より綺麗にできるといえるでしょう。

業者によっては、エアコン本体を持ち帰って掃除する場合もあるため、その場合は数日〜1週間程度時間がかかることもあります。

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エアコンの分解洗浄は自分でできる？

エアコンクリーニングは、業者に依頼すると費用がかかります。そのため、できる限り自分で済ませたいという方も多いでしょう。

しかし、エアコンの分解洗浄を自分で行うことは避けた方がよいでしょう。なぜなら、内部のパーツを分解したり取り付けたりする際に、破損させる恐れがあるためです。また、エアコン自体の故障につながる可能性もあります。

また、業者は専用の洗浄剤と掃除器具を使用するため、自分で掃除するよりもさらに綺麗に仕上げられます。効率的に作業できるため、作業時間も最短で済みます。

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エアコンの分解洗浄は定期的に必要

エアコンは、室内の空気を取り込んで内部で冷やしたり温めたりして、再度室内へ送り出す役割があります。空気を取り込む際に、汚れやホコリも一緒に吸い込んでしまうため、エアコン内部は汚れた状態になりがちです。

定期的に吹き出し口付近やフィルターなどを掃除していても、内部に汚れやホコリが侵入してしまう場合もあります。

内部が汚れていると、汚れた空気を室内に送り出すため健康に悪影響を与える恐れがあります。また、万が一内部にカビが生えると胞子が空気に乗って送り出され、体内に吸い込む可能性があるため注意が必要です。

もちろん、分解洗浄だけではなく日常的なフィルターなどの掃除も必須です。快適に利用するために、こまめなエアコンクリーニングを心がけましょう。

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エアコンの分解洗浄を行うメリット

エアコンの分解洗浄を行うメリットは、以下のとおりです。

・冷暖房の効率がアップする
・エアコンの寿命が延びる
・電気代の節約につながる
・嫌な臭いが気にならなくなる
・アレルギー症状の予防や改善につながる
・故障のリスクが減る

冷暖房の効率がアップする

エアコンの内部には、汚れやホコリが蓄積されています。特にフィルターやファンなどが汚れていると、送り出す空気が汚れやホコリに阻害されて室内に届かず、どれだけ稼働しても設定温度までなかなか達しないことがあります。

しかし、分解洗浄によって汚れを取り除けば送り出す空気を遮るものがなくなり、すぐに設定温度まで室温を調整することが可能です。これにより、冷暖房の効率が大幅にアップする点がメリットです。

特に「エアコンをつけてもなかなか涼しく（暖かく）ならない」という方は、内部に汚れやホコリが溜まっている可能性があります。一度、分解洗浄を検討してみてください。

エアコンの寿命が延びる

エアコンの内部が汚れていると、冷暖房の効率が悪くなります。設定温度まで調整するために常にフルパワーのような状態で稼働することになるため、エアコンへの負担も大きくなりがちです。

しかし、分解洗浄を行って内部が綺麗になると冷暖房の効率が良くなり、エアコンへの負担も軽くなって寿命が延びる効果が期待できます。

エアコン内部が汚れていて常に負荷がかかった状態で稼働すると、故障のリスクも高まります。定期的な分解洗浄で故障のリスクを減らし、エアコンの寿命を延ばしましょう。

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電気代の節約につながる

エアコンの内部が汚れていると冷暖房の効率が悪くなり、余計な電力を消費しながら設定温度に達するまで稼働することになります。

しかし、分解洗浄によって効率よく稼働できるようになると無駄な電力消費も無くなり、電気代の節約につながります。

分解洗浄を業者に依頼すると費用がかかりますが、電気代の節約にもつながるため、長期的に見ると費用対効果は大きいといえるでしょう。

嫌な臭いが気にならなくなる

エアコン内部が汚れていると、送り出される空気に汚れの臭いが含まれてしまい、室内が嫌な臭いになってしまうことがあります。しかし、分解洗浄をすれば臭いの原因である汚れが取り除かれるため、嫌な臭いが気にならなくなる点がメリットです。

エアコンの嫌な匂いが気になっている場合は、内部の分解洗浄を検討してみてください。

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アレルギー症状の予防や改善につながる

エアコンの内部が汚れていると、その汚れが送り出される空気に乗って室内に行き渡り、自分や家族が吸い込んでしまう恐れがあります。汚れを吸い込むと、アレルギー症状が表れることもあるため危険です。

特に内部にカビが生えている場合、胞子が室内に送り出されることもあり、注意しなければなりません。万が一カビの胞子を吸い込んでしまうと、以下のような健康被害が生じる恐れがあります。

・アレルギー性鼻炎
・シックハウス症候群
・喘息　など

しかし、分解洗浄で常に内部の清潔な状態を保っていると、汚れやカビの胞子が室内に送り出されることはありません。これにより、アレルギー症状の予防や改善につながります。

故障のリスクが減る

エアコンの内部に汚れやホコリがあると、冷暖房の効率が低下します。なかなか設定温度まで室温を調整できなくなるため常にフルパワーでの稼働が必要になり、エアコンに負荷がかかった状態が続いてしまうのです。

これにより、エアコンの故障のリスクが高まります。しかし、分解洗浄で汚れがなくなると効率的な稼働が可能で、エアコンに対する余計な負荷がかからなくなるため、故障のリスクが軽減されます。

エアコンが故障すると、修理費用や最悪の場合は買い替えの費用がかかります。分解洗浄も業者に依頼するための費用がかかりますが、トータルの出費で考えれば分解洗浄の方が安く抑えられるでしょう。

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エアコンの分解洗浄をするデメリット

さまざまなメリットがあるエアコンの分解洗浄ですが、一方で以下のようなデメリットも存在します。

・汚れが残る可能性がある
・部品の破損リスクがある
・洗浄に時間がかかる
・費用が高額になる場合がある

汚れが残る可能性がある

エアコン内部の汚れ具合がひどい場合は、完全に落としきれないこともあります。汚れが残るリスクを抑えるためにも、日頃からこまめに自分で掃除を行い、できるだけ汚れが溜まらない状態を維持しましょう。

しかし、多くの業者では分解洗浄を行う場合、高圧洗浄機で分解しないパーツも洗浄します。そのため、汚れが完全に残ったままになるということはありません。

部品の破損リスクがある

エアコンの分解洗浄は、内部のさまざまなパーツを分解したり取り付けたりします。その際に、どうしても破損するリスクがある点は注意しなければなりません。

特に完全分解洗浄は、分解洗浄に比べて分解するパーツが多いため、より破損リスクは高まるといえるでしょう。

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洗浄に時間がかかる

分解洗浄は、通常のエアコンクリーニングと比べてさまざまな内部のパーツを分解します。分解する作業自体にも時間がかかるため、全体の洗浄にかかる時間は長くなりがちです。

また、業者によってはエアコン本体を取り外して、自社の工場に持ち帰って分解洗浄を行うところもあります。作業時間が気になる場合は、必ず事前に確認するようにしましょう。

費用が高額になる場合がある

エアコンの分解洗浄は、各パーツを分解するため作業工数が多く、一般的なエアコンクリーニングに比べて費用が高くなる場合があります。特に完全分解洗浄の場合は、内部のほぼすべてのパーツを分解するため費用が高額になりがちです。

分解洗浄の一般的な費用目安は、以下のとおりです。

・基本機能モデル：20,000円〜35,000円程度
・お掃除機能付き：25,000円〜40,000円程度

一般的なエアコンクリーニングの費用目安は8,000円〜15,000円程度なので、分解洗浄は費用が高額であるといえるでしょう。

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エアコンの分解洗浄を依頼する業者を選ぶポイント

エアコンの分解洗浄を依頼する業者を選ぶ際は、以下のポイントを踏まえて選ぶようにしましょう。

・料金プランを確認する
・賠償責任保険の有無を確認する
・作業後のサポート体制をチェックする
・お掃除機能付きのエアコンへの対応有無を確認する
・実際の口コミをチェックする

料金プランを確認する

エアコンクリーニングの業者を選ぶ際は、料金プランをよく確認しましょう。相場に比べて料金が低すぎず高すぎない、適正価格の業者を選ぶことがポイントです。

エアコンの分解洗浄にかかる費用相場を、再度おさらいしておきましょう。

料金が安すぎる場合も、後から高額なオプション費用を請求されたりする恐れがあるため注意が必要です。

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賠償責任保険の有無を確認する

業者を選ぶ際は、賠償責任保険の有無も確認しましょう。賠償責任保険に入っていれば、万が一の事故が起きた際も保険から補償が受けられます。

賠償責任保険に入っていない業者の場合、破損や故障時の修理費用は全額自分で負担するケースが多いでしょう。また、どちらが費用を負担するかで揉めてしまい、解決まで時間がかかる場合も考えられます。

作業後のサポート体制をチェックする

エアコンクリーニング終了後、しばらく経ってからエアコンの調子が悪くなる可能性があります。

作業後の連絡先はどこか、万が一の故障やトラブル発生時は補償が適用されるのか、などを確認しておきましょう。

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お掃除機能付きエアコンへの対応有無を確認する

最近は、お掃除機能を搭載した高機能のエアコンが増えています。掃除の手間が省けるため便利ですが、一般的なモデルと比べて内部の構造が複雑になるため、クリーニングする際に手間がかかります。

また、お掃除機能付きのエアコンの内部を掃除するのは高度な技術が必要なため、一部の業者では対応外となる可能性がある点に注意しましょう。

しかし、お掃除機能付きのエアコンクリーニングに対応している業者は、複雑な構造にも対応できる高度な技術力を持っているともいえるでしょう。

実際の口コミをチェックする

エアコンクリーニング業者を選ぶ際は、料金や保険の有無などのほかに、利用者の口コミもチェックしましょう。口コミを確認することで、ホームページやパンフレットなどではわからない、実際の評価を知ることができます。

口コミはGoogleマップや口コミサイトなどに掲載されているため、いくつか確認してみてください。

たとえば悪い評価があった場合は、悪い評価をつけられた内容が自分の許容範囲であるかを確認しましょう。許容範囲内の出来事であれば、問題なくその業者に依頼できるといえます。

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エアコンの分解洗浄を依頼する際の注意点

エアコンの分解洗浄を依頼する際は、以下の点に注意しましょう。

・依頼する時期に注意する
・所要時間を考えてから依頼する

依頼する時期に注意する

エアコンの分解洗浄は、できる限りエアコンを必要としない快適に過ごせる時期に依頼することをおすすめします。

分解洗浄を依頼すると、長くて1日程度はエアコンが使用できません。自社の工場に持ち帰る業者であれば、さらに数日程度エアコンが使えなくなります。

特に夏にエアコンを稼働できなければ、熱中症を発症するリスクがあります。また、エアコンが必要になる時期の直前は業者も繁忙期となり、予約も取りづらくなるでしょう。

そのため、春や秋などの閑散期に依頼すると、たとえエアコンが数日使えなくても問題がなく、予約も取りやすいのでおすすめです。

所要時間を考えてから依頼する

分解洗浄は、最短でも2〜3時間程度、完全分解洗浄の場合は1日程度かかる場合があります。

作業中はエアコンが使えないため、掃除にかかる所要時間を考慮して最適なタイミングで依頼するようにしましょう。

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エアコンの分解洗浄を依頼する頻度

エアコンの分解洗浄は、1〜2年に1回程度の頻度で行うのがおすすめです。1〜2年程度経つとエアコン内部にも汚れやホコリが溜まりやすくなりますが、定期的に分解洗浄を行うことで綺麗な状態を保てます。

しかし、以下のような状態の場合はなるべく早くエアコンクリーニングを依頼しましょう。

・エアコン内部に汚れや黒い点（カビ）が見える
・エアコンを稼働しても快適な室温にならない
・エアコンから嫌な臭いがする　など

上記のような状態は、すでにエアコン内部に汚れやホコリが溜まっている可能性があります。また、カビが生えていると胞子を吸い込む恐れがあるため、すぐに対処しましょう。

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エアコンの汚れを予防する方法

エアコンの分解洗浄を依頼するには費用がかかるため、なるべく頻繁に依頼せずに済ませたい方も多いでしょう。そのような場合は以下の方法を行うと、エアコンの汚れを予防できます。

・フィルターを定期的に掃除する
・吹き出し口を掃除する
・こまめに換気する

フィルターを定期的に掃除する

エアコンのフィルターは、室内から空気を取り込む際に汚れやホコリが内部に入るのを防ぐ役割を果たします。そのため、エアコン内部でも比較的汚れやすいパーツといえます。

フィルターの汚れを放置していると内部に入り込んでしまったり、冷暖房の効率が悪くなったりする可能性があるため、定期的に掃除するようにしましょう。

そのため、2週間に1度の頻度で汚れ具合を確認して、必要に応じて掃除しましょう。

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吹き出し口を掃除する

エアコンの吹き出し口は、汚れやホコリが付着しやすい場所です。汚れを放置しているとエアコン内部に吸い込まれてしまい、内部に汚れやホコリが溜まる原因となります。

そのため、フィルターと同じくこまめに掃除して綺麗な状態を保ちましょう。

吹き出し口には風向きを調整するルーバーなどもありますが、無理に奥まで掃除すると故障のリスクがあるため、簡単な範囲で済ませておきましょう。本格的な掃除をしたい場合は、エアコンクリーニングを依頼するのがおすすめです。

こまめに換気する

エアコンを稼働する場合でも、こまめな換気を心がけましょう。換気をすることで湿気がこもるのを防ぎ、エアコン内部のカビの発生を抑制できます。

また、エアコンは室内の空気を取り込むため、換気することで汚れた空気が取り込まれるのを防げます。

換気する際は、できるだけ2箇所の窓を開けて空気の入口を出口を作るようにしましょう。これにより、空気の滞留を防いで効率的に換気できます。

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エアコンの分解洗浄に関するよくある質問

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【まとめ】エアコンの分解洗浄はプロの業者に依頼しよう

エアコンの分解洗浄は、エアコン本体の綺麗な状態を保って寿命を延ばすため、故障のリスクを減らすためにも定期的に行う必要があります。自分で行うとパーツを破損させたり本体を故障させたりする恐れがあるため、エアコンクリーニング業者に依頼しましょう。

依頼する際は、料金が相場よりも大きく離れておらず、賠償責任保険に加入している業者を選ぶのがおすすめです。賠償責任保険に加入している業者であれば、万が一の故障や破損の際にも補償を受けられます。

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