プロのエアコンクリーニングの流れを解説!作業中の過ごし方やお礼の必要性など。

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エアコンクリーニングをいざ頼んでみたけれど、初めてなので当日の流れを確認しておきたい、という方のためにエアコンクリーニングの流れをまとめました。初めてのことだと誰しもが気になる当日の流れを事前に確認し、不安なくお掃除の当日を迎えましょう。

掃除の流れについては業者によって効率化を図ってアレンジしているケースもあると思われますが、主な作業内容は基本的には同じです。

①エアコンの分解と養生
②エアコン本体に洗剤の散布
③エアコン本体を高圧洗浄機で洗浄
④外したエアコンの部品の掃除
⑤エアコン本体の乾燥、部品の取り付け、動作確認

掃除の流れ以外の部分では、エアコン掃除にかかる時間や掃除をしている間は何をしていれば良いか、掃除のお礼にお菓子やお茶を差し入れなくてはいけないか、なども気になるかと思いますので、まとめています。ぜひ最後まで読んでエアコンクリーニングの流れを掴んでください。

【記事作成】おうちにプロ 編集部
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エアコンクリーニング当日の流れ

1ヒアリングと現状確認

まずは現在のエアコンの状態についてかんたんなヒアリングを受けることになります。自分で使用していて気になった部分や聞いてみたいことは気軽に相談してみましょう。特に、

  • エアコンを使っていると異音がする
  • エアコンから酸っぱいにおいがする
  • エアコンから冷暖房が出てこない
  • 室外機が以前に比べてうるさくなった

など、音やにおいに関する情報ははっきり伝えておくのが良いでしょう。伝えた情報からプロのクリーニング業者がこれまでの経験をもとに適切に処置してくれるはずです。

また、エアコンクリーニングは本体の洗浄と取り外した部品の洗浄に分かれるため、部品を洗う場所の確認も行われる事があります。主に水回りがある場所での作業となるため、お風呂場もしくはベランダでの作業となります。予め洗う場所の同意を取っておいたほうが、事前確認も取らずに水回りを使われた、というトラブルを避けられるので相談しておくのが良いでしょう。

2クリーニングの準備(分解と養生)

エアコン本体を分解し、内部洗浄の準備を進めます。この時、全ての部品を外さずに一部残して洗浄する分解洗浄と、全ての部品を外して洗浄する完全分解洗浄とでは工程がことなります。

完全分解洗浄の方がパーツの細部まできれいにすることができるため、カビの発生を長く抑える効果も期待できます。一方で分解洗浄の場合はカビが残ったままになりそこから新たに繁殖していったり、乾燥を十分に行わないと内部に水が残ったままになってしまい、カビの繁殖を手助けしてしまうことにもなりかねません。

また、自動お掃除機能付きエアコンの場合もダストボックスやお掃除ユニットといった専用部品を取り外すため、大掛かりになります。

クリーニングを依頼する前に完全分解洗浄をしてもらえる業者なのか、自動お掃除機能付きエアコンには対応できるのかなど確認しておくと、当日のお掃除もスムーズに進むでしょう。

完全分解洗浄を前提とした分解の流れ

①フロントパネルの取り外し
②エアフィルターの取り外し(自動お掃除機能付きエアコンの場合はダストボックスの取り外しとお掃除ユニットの取り外しも)
③ルーバー、送風ファン、ドレンパンの取り外し

分解が進んだところで洗浄のための養生にも取り掛かります。より丁寧な作業をする業者の場合、マスキングテープなどの剥がしても下地を傷つけないテープを使うことがあります。これは天井や壁にテープで固定し、作業が終わった後に剥がすと壁紙の素材を一緒に剥がしてしまう恐れがあるためです。

高圧洗浄機などで水洗いする際に出てきた汚水はエアコン下にバケツを置き、「ホッパー」と呼ばれる洗浄シートと繋いでおきます。もちろん床に汚水が跳ねて跡が残らないように、床には防水シート(ブルーシート)などをかけておきます。特に畳のある部屋での作業の場合は、汚水が畳に染みてしまう恐れもあるため、床の養生がとても大切です。

3エアコン本体の掃除

エアコンクリーニング専用の洗剤を使って黒カビやホコリなどの汚れを落としていきます。エアコン内部は金属の部品が多いため、金属の腐食がない洗剤を使うことが必要です。基本的にはアルカリ性の洗剤が多く使われており、これは黒カビなどの酸性の汚れに効果があるためです。洗剤を散布した後は汚れになじませるために少し時間をおきます。

エアコン本体の洗浄は高圧洗浄機を使う業者が多く、しっかりと水圧を使って洗剤とともに汚れを洗い流していきます。表面だけではなくアルミフィンの裏側なども丁寧に洗います。養生している部分から水が漏れないよう、注意深く作業することが重要です。エアコン本体を洗浄した後は動作確認と乾燥させる目的で運転させておきます。

外したエアコンの部品はお風呂場やベランダなどを借りて洗浄していきます。洗剤をかけてはけを使って汚れを落とす業者が多いようです。しっかりと水で洗剤と汚れを流し終えたあとは、使う前の状態に原状回復します。例えばお風呂場で部品の汚れを流してそのままにされるととても嫌な気持ちになりますよね。床を流すだけでなく、丁寧な業者だと排水口のゴミを取ってくれることもあります。

4部品を元に戻す

ある程度の時間エアコンを運転して部品が乾いたところで、残った水分をタオルで拭き上げていきます。そして壁紙を剥がさないように気をつけながら養生を取り外し、パーツをエアコン本体に戻していきます。

5作業の確認を一緒に行い、精算してから撤収する

高圧洗浄機で出てきた黒い水の汚れやエアコンの状態などを一緒に確認します。この汚水は業者によっては持ち帰るところと、その家庭のトイレや洗面所、排水口などで捨てさせてもらう業者に分かれるようです。エアコンクリーニングは1日に何件も回ることが多いので、全て持ち帰って処理するのは大変です。流しても良いかと聞かれたときには快く受け入れると業者も助かります。

エアコンに問題がなければ床に敷いたブルーシートから水が飛び散らないかなど注意しながら片付けます。全ての片付けが落ち着いたら精算をして退出します。

エアコンクリーニングにかかる作業時間

ヒアリングや現状確認から始まり、エアコンを洗浄し終わったら原状回復、そして精算、とやることがたくさんあるように感じるエアコンクリーニングですが、作業にかかる所要時間はどれぐらいなのでしょうか。これは自動お掃除機能が付いている場合と付いていない場合、そして分解洗浄と完全分解洗浄とで大きく時間が変わってきます。

分解洗浄 完全分解洗浄
自動お掃除機能なし 60分〜90分 90分〜120分
自動お掃除機能あり 90分〜120分 150分〜180分

また家庭用エアコンとしてはあまり多くない天井埋込み型エアコンの場合、概ね3時間前後の時間が必要となります。

エアコンクリーニングを任せている間はどうすればよいか

知らない業者を部屋に招いて掃除をしてもらっている間、どの様に過ごせば良いかは初めてだと悩まれると思います。経験豊富なプロの業者からすると、基本的には普段どおり過ごしていただければ特に問題はありません。

掃除をしている横でテレビを見ていると気まずくならないかな…と思うかもしれませんが、1日に何件も回る業者からすれば作業に支障が出ない限りはくつろいでもらっていて大丈夫なのです。エアコンクリーニングの一連の流れを遮るようなことがなければ、何をするのも自由と考えて良いでしょう。

エアコンクリーニングにお礼の品は必要か

暑い中、冷房がかからない部屋で作業してもらって、何か菓子折りやお茶でも差し上げないと失礼ではないか、と考える方もいるかもしれませんが、お茶やお菓子を出さなくても全く問題ありません。出さなかったからと言って業者の態度が冷たくなるようなことも考えられません。

SNSで悪い口コミが一気に炎上する現代において、常に丁寧な接客や仕事が求められていると、業者も自覚しているからです。もちろん、お礼の品を用意することはほとんどの場合断られることなく、ありがたく受け取ってくれると思います。

エアコンクリーニングのトラブルに気をつけよう

ここまで説明した一連のエアコンクリーニングの流れですが、中には次の様なトラブル事例もあります。人が作業するものなので、トラブルも少なくはありません。トラブルを未然に防ぐ方法やトラブルが起きた時にどの様に対処すれば良いのか、確認しておきましょう。

エアコンクリーニング中に周囲の家具が壊れた、汚れてしまった

よくあるトラブルの代表例が家具が汚れてしまったということです。例えば養生が不十分で周りに汚れが飛び散ってしまったり、床にシートを敷かずに作業していてフローリングに傷が付いてしまった、汚水をお風呂場に捨ててそのままにされた、などです。

業者のミスによってこれらのトラブルが起きた場合、弁償してくれることがほとんどですが、中には汚れたままにして気づかぬふりをして帰ってしまったということもあります。対策としてはクリーニングが始まる前に部屋の様子を写真に収めておき、掃除が終わって気になる箇所があれば一緒に写真を比べると良いでしょう。業者が撤収した後に後日改めて連絡しても、取り扱ってくれない可能性もあるため気をつけましょう。

業者の対応が悪かった

エアコンクリーニング当日までの連絡のやりとりが遅かったり、当日になっても時間通りに業者が来てくれない、といったことも特に繁忙期では起こりうるトラブルです。いざ作業が始まったとしても、通常のクリーニングの流れとは違うやり方をして適当な対応をされてしまうこともあるかもしれません。こうしたトラブルを未然に防ぐためには、業者を選ぶときの口コミをよく観察したり、評価の低い業者はそもそも選ばないことが重要です。

エアコンが壊れてしまった

通常のエアコンクリーニングの流れに沿って作業が進んでいたとしても養生のミスなどで水がエアコンの電気系統に触れてしまい、エアコンが壊れてしまった、というケースもあります。ほとんどの業者がそうした場合には弁償してくれますが、事前にどの程度の保証内容なのかはチェックしてから依頼しましょう。

エアコンは決して安い買い物ではなく、高機能なエアコンほど高額になりがちです。人の手による作業なので、ミスしてしまうことが絶対にないとは言えません。万が一の際にもきちんと対応してくれる業者を選ぶことが重要です。

追加料金が発生した

カビの除菌や消臭、フィルター交換などを当日その場で勧めてくる場合があります。こうしたオプションはその場で断っても、エアコンの運転に大きな影響はないと思われますが、クリーニング自体に追加の費用を要求される場合があります。それが、設置場所による掃除が困難な場合や、エアコンの汚れがあまりにもひどかった場合です。

エアコンクリーニングの業者は1日に数件のクリーニングの依頼を受けるため、なるべく事前に見積もった時間で1つ1つの仕事をこなしていく必要があります。そのため、事前の想定と異なる流れになった場合にこうしたトラブルが発生しやすくなります。ですので、見積もりの段階で正確にエアコンの設置箇所や汚れ・症状を伝えておくのが良いでしょう。

ガスチャージを進めてくる業者には注意

エアコンから冷暖房が出ているにも関わらずクリーニングのついでにガスの補充をしませんか、と勧めてくる場合はガスチャージ詐欺の疑いがあります。エアコンのガスというのは通常、使用年数とともに減っていくものではありません。そのため、ガスを補充して冷暖房の効き目が良くなるということは考えられないのです。ガスの補充が必要なケースは冷暖房が全く出てこず、ガスが漏れている場合に限るため、ガスチャージが必要と言われたら疑いを持ちましょう。

【まとめ】エアコンクリーニングの流れを把握してトラブルを避けよう

ここまでのエアコンクリーニングの流れを改めておさらいしましょう。

  • 依頼する業者は口コミや評価などを見て決める。
  • クリーニング当日は作業がしやすいようにエアコンの周囲をなるべく片付けておく。
  • 作業中は掃除の流れをじっと見守る必要はなく、自由にくつろいでいても大丈夫。お菓子やお茶を出さなくてはいけないという暗黙のルールはない。
  • 冷暖房が出ているにも関わらずガスの充填を勧めてくる場合はガスチャージ詐欺を疑おう。

ここ数年、新型コロナウイルスによる影響で在宅勤務が増えたことで、家庭でのエアコンの使用頻度も増え、エアコンクリーニングの需要が高まっています。その結果、クリーニング業者は増加傾向にあるため競争も激化しています。そうするとクリーニング業者にはクリーニングの技術の他にも、安心して任せられるという印象を与えるような接客スキルも重要になってきています。

そのため、わざとトラブルになるような追加料金の請求やガスチャージ詐欺をしかけてくる業者はかなりまれと考えられ、知識として事前にエアコンクリーニングの流れを把握しつつも、当日は安心して任せておいて問題ないでしょう。

エアコンクリーニングの業者を口コミや評価で探すなら「おうちにプロ」がおすすめ

トラブルなくエアコンクリーニングを済ませるためには、エアコンクリーニングの流れを熟知するよりも、安心して作業を任せられる業者を選ぶことが最も重要です。

膨大な数のエアコンクリーニング業者から口コミや評価で探すのは大変そうと思われるかもしれませんが、「おうちにプロ」はプロのクリーニング業者をかんたんに比較してネットで予約できるサービスです。利用者も多く、豊富なクチコミ件数から選ぶことができるので、信頼できる業者を探すのにも苦労しないでしょう。

エアコン以外にもお風呂やトイレ、キッチンの掃除などをセットで依頼することも可能なので、ぜひ一度お試しください。

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