室外機を掃除してエアコンの効きを改善!節電効果も

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室外機を掃除することで、エアコンの効きを改善して節電につなげることができます。エアコンの掃除には自分で簡単にできる箇所と、エアコンクリーニング業者に頼まないと難しい箇所があります。

日常的な掃除はエアコンのフィルターについたホコリを掃除機で吸い取ったり水洗いするだけでも十分効果はありますが、内部にできるカビや汚れを取り除くには業者にお願いして分解をしてから高圧洗浄機などで洗浄する必要があります。

屋外にある室外機は汚れやすいため、エアコンのフィルターや内部の掃除と同じように、定期的なメンテナンスが必要です。

室外機の役割はエアコンが吸い込んだ室内の空気を冷媒ガスを伝って室外機に送り、熱交換によって快適な空気を室内に届けることです。そのため、室外機にホコリやゴミが溜まってしまうなど室外機から出る熱の排出を妨げるものがある場合、熱がこもってしまうために余計に電力を消費してしまいます。

室外機の中にある熱交換器であるフィンにはホコリやゴミが溜まりやすいため、歯ブラシなどを使って自分で汚れを取り除くことができます。一方で室外機の汚れがひどい場合には外カバーを外し、中のプロペラも取り外すなど、室外機の分解して掃除する必要があります。

室外機の分解掃除は専門的な知識が必要な上に、室外機には電子基板が備わっているため誤って水をかけてしまうと故障やケガの恐れがあります。そのため、室外機の内部まで汚れてしまっている場合には自分で掃除をせずに、エアコンクリーニング業者に依頼しましょう。(ほとんどのエアコンクリーニング業者で室外機クリーニングをオプションで依頼することができます。)

今回の記事では自分でできる室外機の掃除やメンテナンスの方法を写真付きで解説し、エアコンの運転効率を下げないために心がけるべきことを紹介します。「エアコンの効きが最近悪い気がする」と思った方はぜひ最後までお読みいただき、室外機の掃除をしてみてください。

【記事作成】おうちにプロ 編集部
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室外機の掃除はなぜ必要?その理由を解説

室外機を掃除する前に室外機の役割を知っておくことで、掃除するメリットや必要性を理解することができます。まずはじめに、室外機は「空気の循環」を担っています。

夏場で室内が暑い時は室内の暖かい空気を冷媒ガスを介して室外機に運びます。室外機の中にはコンプレッサー(圧縮機)と呼ばれる冷媒ガスを圧縮して気体の温度を上げる機械があります。コンプレッサーで室外気温よりも気体の温度を高くすることにより熱を放出することができます。このため、エアコンを運転中に室外機から暖かい風が出るのです。

そして、圧縮された冷媒ガスは室外機の中の熱交換器と減圧機によって冷やされて液体になります。この冷えた液体が再び冷媒ガス管を介して室内に運ばれ、室内の熱を奪うことで、エアコンから冷たい風となって出てきます。

このように熱交換の仕組みを持つ室外機はエアコンの運転に欠かせない大切な機械となっています。室外機の熱交換器がホコリや砂などで塞がれてしまうと、高温の気体を室外に十分に排出できなくなり、冷房の効きが悪化し、電気代の上昇の原因にもなります。

室外機の掃除のタイミングはいつ?

室外機に溜まるホコリや砂などの汚れは室外機が置かれた環境や季節によって異なります。そのため、一概に決まった周期で掃除するタイミングがあるわけではなく、エアコンの効きが悪くなった時や室外機に汚れが溜まっているのを確認した時が掃除のタイミングです。

使用頻度の多いエアコンは、春や秋などの季節の変わり目にエアコンを使わなくなったタイミングなどに1年に1度は室外機の掃除をするといいでしょう。

一方で、エアコン内部にはカビや汚れが溜まりやすいため、自分で掃除が難しいため、定期的な分解洗浄がおすすめです。年に1回、プロのエアコンクリーニング業者に内部分解洗浄を依頼することで年間を通してエアコンをきれいに保つことができます。

エアコンクリーニングを依頼するタイミングで室外機の掃除もお願いすれば、室外機もきれいに保つことができ、運転効率を下げずにエアコンを長持ちさせることができます。

室外機の掃除の方法について

自分でできる室外機の掃除やメンテナンス方法を解説します。(室外機の分解洗浄は、ケガや故障の恐れがあるため、必ずプロの業者に依頼しましょう。)

室外機の吹き出し口を掃除する

室外機から熱風を排出する正面の吹き出し口はホコリが溜まりやすい場所です。大きめのホコリは掃除機やホウキを使って落とします。吹き出し口の隙間が汚れている場合は歯ブラシを使うと細かい隙間でもきれいに掃除することができます。

室外機の吹き出し口に金属製の風向調整板が取り付けられている場合は、掃除をする時に手指を切ってケガをしないよう注意が必要です。

室外機の熱交換器を掃除する(外側のみ)

室外機の裏面や側面に広がる細かい金属の部分は、熱交換器(アルミフィン)と呼ばれる部品になります。熱交換器にホコリや砂、落ち葉などが詰まってしまうと熱交換の効率が悪くなってしまいます。

熱交換器部分も大きめの汚れを掃除機などで吸い取った上で、使い古しの歯ブラシを使って細かい隙間に詰まった汚れを取り除きましょう。ただし、汚れを押し込んでしまうと室外機の内部に汚れが溜まってしまいますので注意してください。

熱交換器はアルミ製の柔らかい素材でできているため、力を入れて掃除してしまうと、フィンが変形してしまう恐れがあります。アルミフィンが損傷するとエアコンの運転効率が悪くなってしまうため十分気をつけましょう。

室外機の天板を掃除する

室外機の天板部分にホコリや砂が溜まると見栄えが悪くなるだけでなく、熱放出を妨げる原因となります。ホウキなどを使って汚れを落としつつ、濡れ雑巾などできれいに拭くことで簡単にキレイになります。

室外機の上にプランターなど物を置いてしまうと、熱が逃げにくくなり、エアコンの電気代の上昇につながるため、室外機の上や周辺には物を置かないようにしましょう。

ドレンホースの状態をチェックする

ドレンホースとはエアコンの室内機から外に伸びている配管のことで、冷房や除湿を使う時にエアコンから出る水を外に排出する役割を担っています。

エアコンは、冷房や除湿運転することによって空気中の水分(水蒸気)が冷やされることで水滴となりエアコン内部には水が溜まります。結露によってできた水がエアコンに溜まったままになるとカビが発生してしまうため、ドレンホースで水を排出する必要があります。

ドレンホースの先は屋外に配置されるため、ホコリや落ち葉、虫などによって詰まってしまうことがあります。ドレンホースが詰まってしまうと水を排出することができなくなり、水が逆流してしまい室内機の水漏れの原因となってしまうことがあります。

室外機を掃除するタイミングでドレンホースの中が詰まっていないかチェックしてみましょう。もし何か詰まっていたらこちらも歯ブラシや割り箸などを使ってゴミを取り除きましょう。

ドレンホースの奥にゴミが詰まっている場合

手の届かないドレンホースの奥にゴミが詰まってしまっている場合は、「ドレンホース用クリーナー」を使うことでつまりを解消することができます。ポンプ式になっているため、吸引力でホース内のゴミを吐き出す仕組みです。

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室外機の周りに大きな荷物を置かない。直射日光を避ける

室外機のホコリやゴミなどを取り除くなど掃除することに加えて、日頃から心がけておくとよい知識をご紹介します。

それは室外機のすぐ近くに大きな荷物を置かないことです。室外機は室内の空気を冷媒ガスで室外機に運んだ後に排出する機能があります。

例えば冷房運転時には高温の風が出ていますが、この時、室外機の前に大きな荷物を置いてしまうと排出した空気の通り道を塞いでしまうことになり、熱が溜まってしまう恐れがあります。

本来、暖かい空気を逃がす役割を担っている室外機から熱が十分に放出されないと、当然部屋の中は涼しくなりにくくなり、電気代も上がってしまいます。

また、室外機には、直射日光が当たらないようにすることも大切です。室外機に直射日光が当たってしまうと室外機自体がとても熱くなり、熱を逃がす効果が弱くなってしまいます。

できれば室外機から少し離れたところに、日中室外機が影になるように樹木を植えたり、すだれを用意するなどして室外機を直射日光から守りましょう。

すだれや室外機カバーを使用する場合は、吹き出し口を塞がないように気をつけてください。

室外機に直接水をかけて掃除するのはダメ

室外機を直射日光から避けること以外に、室外機周辺の地面に打ち水をして周囲の温度を下げることで、エアコンの運転効率を上げる効果があります。

打ち水をする時の注意点として、水を室外機に直接かけてしまうと内部の電子基盤をショートさせる恐れがあるため、絶対にやめましょう。

室外機は設計上、台風などの強い雨風に強く作られていますが、直接水をかけてしまうと、隙間から電子基板に水がかかってしまいショートする恐れがあります。

室外機の分解掃除はプロに任せよう

ここまで自分でできる室外機の掃除についてご紹介しましたが、室外機を分解して内部の掃除をする時は、ケガや故障などのリスクがあるため、プロに室外機クリーニングを依頼しましょう。

室外機の電子基板に水がかかってしまうと故障の恐れがある

室外機には様々な部品がついていて、その中でも、コンプレッサー(圧縮機)と呼ばれる冷媒ガスを圧縮するための機械はエアコンの心臓部とも言える部品です。コンプレッサーがなければエアコンの温度調整ができなくなってしまいます。コンプレッサーの他にも高温になった空気を排出するためにプロペラファンがついています。

実は、コンプレッサーとプロペラファンを制御するために室外機には電子基板が備わっています。電子基板は水に弱く、室外機を掃除する時に、電子基板に水をかけてしまうと壊れてしまう恐れがあります。電子基板だけではなく、プロペラファンを動かすモーターも水に弱い性質があり注意が必要です。

電子基板やモーターが壊れてしまった場合、交換になる可能性が高く、修理には数万円を要することがあります。「室外機をきれいにしようと思い自分で掃除してみたら壊してしまった」とトラブルにならないように、室外機の内部の掃除はプロに依頼するのがおすすめです。

ほとんどのエアコンクリーニング業者で、エアコンクリーニングと一緒に室外機の掃除を依頼することができ、追加料金も室外機1台あたり3,000円~5,000円程度です。

【まとめ】自分でできる室外機の掃除や工夫でエアコンの効きを改善し、室外機の分解掃除はプロに任せよう

ここまでエアコンの室外機の掃除方法についてお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか。室外機は屋外に設置してある機器のため、どうしてもホコリや砂、落ち葉などの汚れが溜まってしまいます。

「頑丈に作られているから故障の心配もない」と思われるかもしれませんが、室内機同様に定期的な掃除や点検は必要です。

特に室外機のホコリの蓄積やドレンホースの詰まりはエアコンの運転効率の悪化に繋がりやすいため、注意が必要です。

最後に、自分でもできる室外機の掃除方法をおさらいしましょう。

  • 室外機の吹き出し口や熱交換器(アルミフィン)に溜まったホコリは歯ブラシなどを使って掃除する。
  • ドレンホースはホコリや落ち葉、虫などで詰まってしまうと室内機からの水が逆流してしまい、水漏れにつながる恐れがあるため注意して掃除する。
  • 室外機の周りに大きな荷物を置いてしまうと、排出した熱を再び吸い込んでしまい、運転効率の悪化につながる恐れがある。
  • 室外機に直射日光が当たらないように日陰を作ったり、打ち水を施すことで省エネ効果が期待できる。
  • 室外機にはコンプレッサー(圧縮機)やプロペラファンを制御するための電子基板が備わっており、室外機の分解洗浄はプロに依頼しよう。

エアコンの室内機の掃除は1年に1度を目安としてプロの業者に任せるのをおすすめしていますが、同時に室外機の掃除も依頼することで、きれいな状態を保ち、エアコンの効きも維持することが期待できます。室外機に溜まるホコリや落ち葉などのゴミは運転効率の悪影響に直結しやすいため、定期的に必ずチェックしてみましょう。

エアコンクリーニングの業者を口コミや評価で探すなら「おうちにプロ」がおすすめ

室外機の本格的な掃除をするならプロのエアコンクリーニング業者に依頼するのがおすすめですが、エアコンクリーニングは需要が急速に増加しており、業者も様々です。中には「運転効率が下がっているのは冷媒ガスが足りていないからだ」などと追加で充填する必要のない冷媒ガスの補充を勧めて追加料金を請求しようとする悪質な業者までも存在します。こうした悪質な業者とトラブルにあわないためにも、業者の口コミや評価を比較して選ぶことはとても大切です。

プロのエアコンクリーニング業者を口コミや評価を見ながら探すのにおすすめのサービスが「おうちにプロ」です。「おうちにプロ」はプロのクリーニング業者を簡単に比較してネットで予約できるサービスです。利用者も多く、豊富な口コミ評価から選ぶことができるので、信頼できる業者を探すのにも苦労しないでしょう。

経験豊富なプロのエアコンクリーニング業者にエアコンの室内機と室外機の両方をしっかりメンテナンスしてもらい、常に気持ちの良い空気を手に入れましょう。

エアコン以外にも換気扇やお風呂、トイレ、水回りのクリーニングなどを依頼することもできるので、ぜひ一度お試しください。

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