エアコンが冷えない・効かない時のよくある原因|効きが悪い時の解決方法

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エアコンで冷房をつけても冷えない場合やぬるい風が出てきてクーラーが中々効かなくて部屋が涼しくならない時は、修理に出す前に、エアコンのフィルターや室外機など、効きが悪い時のよくある原因をチェックしておきましょう。

故障を疑う前にエアコンが冷えない原因を知ることで、自分で原因を特定してすぐに解決できる可能性があります。特に夏場はエアコンが冷えないとあまりの暑さで危険も伴うため、まずは焦らず、原因がどこにあるか探ってみましょう。

自分で掃除や業者のエアコンクリーニングをして、涼しい風が出るようになるケースも多くありますが、故障など、自分で解決ができないことが原因の場合は、すみやかにメーカーの修理窓口へ連絡しましょう。

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【記事作成】おうちにプロ 編集部
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フィルターにホコリが詰まっている

エアコンのフィルターは月に1~2回程度、定期的に掃除をしていますか?お掃除機能付きのエアコンの場合は、自動でフィルターのホコリを取り除いてくれますが、通常のエアコンの場合、定期的なお掃除が必要となります。

一度、前面カバーを開けてみて、フィルターの状態を確認してみましょう。もし、写真のようにホコリだらけの場合は、フィルターの目が詰まってしまっていて、エアコンが空気を取り込めない状態のため、効きが悪くなっている可能性が高いです。

エアコンの本体は、室内の温かい空気をフィルターを通して内部に取り込み、熱交換器を通すことで、その空気を冷やして涼しい風を作り出しています。

そのため、フィルターがホコリだらけの状態の場合、空気を十分に吸うことができず、熱交換の効率がとても悪くなり、エアコンが効かない原因となってしまうのです。

自分でお掃除するのが面倒くさい方や時間がない方は、専門業者にエアコンクリーニングを依頼し、フィルターだけでなくエアコンの内部まで掃除するのをおすすめします。

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フィルターの掃除方法

エアコンのフィルターは、手前についている取手を引っ張ることで簡単に外すことができます。(外し方はメーカーによって異なるので取扱説明書を確認してください。)

掃除機でホコリを吸い取る

フィルターについたホコリは、掃除機で吸い取りましょう。新聞紙などを敷くと床を汚さず掃除できます。掃除機の先端を隅を掃除するようのアタッチメントやブラシ状のものに変えることでホコリが絡みつき取り除きやすくなります。掃除機でフィルターを吸う時は、必ずフィルターの表側に掃除機を当てるようにしましょう。

掃除機をかけても、フィルターの網目に細かいホコリが残っている場合、その汚れは室内の油煙やタバコのヤニなどによって粘着質な汚れがこびりついているため、掃除機だけでは取り除くことが難しいです。

頑固な汚れはぬるま湯と中性洗剤で洗い流す

特にキッチン近くのリビングやダイニングに設置しているエアコンは、料理中に出る油を含んだ煙や水蒸気をエアコンが吸い込んでしまい、フィルターがベタベタと汚れてしまうことがあります。

そんな頑固な油汚れは、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗うことで落とすことができます。ぬるま湯を当てる時は、できるだけフィルターの裏面から流すようにしましょう。裏面から流すことで、目に詰まった汚れを後ろから押し出すことができます。

こびりについて中々汚れが落ちない場合は、使い古しの歯ブラシなどを使って優しくこすり洗いしてください。フィルターはナイロン製の柔らかい素材のため、穴が空いたりしないよう注意しましょう。

汚れを取り除いた後は、タオルなどを当ててよく水気を取り、室内や日陰で十分に乾かしてから、本体に戻しましょう。(濡れたままの状態でフィルターを戻すと、エアコンの内部に湿気が溜まり、カビの原因となってしまいます。)

手間をかけずに掃除するならエアコンクリーニングを依頼

フィルターのホコリを取るだけでエアコンがよく冷えるようになることが多いですが、エアコンの風から嫌なニオイがする場合、フィルターの掃除だけでは解消しないことがあります。

エアコンから出る臭いニオイの原因は、フィルターの奥にある熱交換器(アルミフィン)部分や送風ファンにカビ菌やウイルス・微生物が溜まり、粘着質の汚れからニオイが発生しているため、自分では掃除することが難しい場所となります。

そこでエアコンのフィルターも含めて、内部まで徹底的に掃除したい方は、プロの業者へエアコンクリーニングを依頼することで、エアコンの効きが改善するだけでなく、ニオイの原因となっている汚れまで根こそぎ洗い流すことができます。

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自動お掃除機能付きの場合、お掃除中は冷房が出ない機種も

フィルターの自動お掃除機能付きのエアコンの場合、通常はエアコンの電源をオフにした後に、エアコン内部の自動お掃除ロボットが動作し、ホコリを取り除く仕組みとなっていますが、夏場冷房を長時間連続運転している場合などは、運転途中でもお掃除機能が働き、ホコリの掃除をする場合があります。

運転中にお掃除ロボットが動く場合、機種によっては、冷房運転が一時停止し、自動掃除中は冷たい風が出てこない場合があります。(これは故障ではないので、お掃除が終わるまで待っていただくしかありません。)

なお、お掃除機能付きのエアコンでもフィルター以外は汚れが溜まっている可能性があるので、エアコンの効きは悪くないけど、エアコンが臭い場合や送風口からカビが見える場合は、業者へエアコンクリーニングを依頼するといいでしょう。

室外機に直射日光が当たっている

冷房運転する時にエアコンは室内の暑い空気を冷媒管を通して、外に放熱しています。熱を放熱することで冷媒管の中のガスが冷え、室内に涼しい空気を作り出すことができています。

しかし、室外機に直射日光が当たっている場合、室外機本体や周囲が熱くなってしまい、放熱が滞ってしまうため、エアコンの効きが悪い状態になります。

特に、夏場の西日は長時間に渡って強い日差しが注がれるため、室外機を西側や南側など、直射日光が当たる位置に設置している場合は、特に注意が必要です。

よしずを立てかけて日陰を作る

ホームセンターやスーパーで販売している「よしず」や「すだれ」を使って、室外機に直接日光が当たらないように日陰を作ってあげることで、室外機が放熱しやすい状態となります。

よしずを立てかける時に、室外機の送風口を塞いでしまわないように注意しましょう。室外機はプロペラのついた送風ファンを回して熱を外に出しているので、ここを塞いでしまうと、さらに放熱妨害が起きてしまいます。

日陰を作り風通しのいい状態にしてあげることで、室外機の本来の性能を発揮することができるようになります。

室外機の送風口が塞がれている

室外機の送風口の前に、植木鉢などの障害物を置いてはいないでしょうか?クーラーを使用している時の室外機は送風ファンを使って、熱を外に放出し続けているので、送風口の前に障害物があると、熱い風を外に出し切れず、室外機の中や周辺に熱が溜まってしまい、その結果、エアコンが冷えない状態となってしまいます。

室外機周辺に物を置かない・雑草を抜く

室外機周辺には植木鉢やポット、収納ボックスなどの物を置かず、放熱が進みやすいようにしましょう。

室外機の上に植木鉢やプランターを置いている家を見かけることがありますが、室外機の熱が逃げにくくなるだけなく、風が吹いた時に、プランターが転倒し、室外機内部に土汚れが入り込んでしまう可能性もあるので、室外機の天板には何も置かないようにしましょう。

お庭に室外機を設置している場合、雑草などが室外機の周囲を覆ってしまっていないか確認し、できるだけ風が通るように雑草は取り除いておきましょう。(雑草は夏場に一気に伸びるので、夏前に根からしっかり抜いておくことがポイントです。)

室外機カバーやケースの使用に注意

室外機の目隠しを目的に、カバーやケースを使用している場合もあると思いますが、室外機のサイズに合っていないカバーやケースを使用している場合や、過度に室外機を隠すような造りの場合、室外機の放熱が妨げられてしまい、熱が逃げにくくなる原因となるので、できるだけ風が通るものなど、室外機の熱放出を妨害しないものを使用しましょう。

エアコンメーカー各社では、室外機の送風口を塞いでしまうようなケースの使用は推奨していないため、熱がこもってしまわないよう十分に注意が必要です。

部屋の広さにエアコンの能力が見合っていない

エアコンには、kW(キロワット)で表記される能力があり、能力が高いほど、より広い部屋を冷やすことができます。お住まいの住宅の断熱性能や日当たり、日射遮蔽によっても、必要な冷房能力は変わってきます。

例えば、同じ広さのリビングでも、マンションの場合、1階の住戸に比べ、最上階の住戸は冷房の効きが悪い場合があります。最上階の住戸は、上の階がなく、屋根を直射日光によって熱せられるため、室内の温度が上がりやすく、熱も逃げにくい構造であることが要因です。

1階と最上階の違いだけでなく、角住戸か中住戸など、上下左右に住宅があるかないかや、方角によってもお部屋の断熱性能は変わってきます。

また、一戸建ての場合、断熱性、気密性、日射取得の3項目によって、必要な冷暖房能力が変わるため、部屋の広さだけでエアコンを選んでしまうと、能力が足りない場合があります。

たまに、エアコンの能力が間取りに対して過剰(高すぎる)場合の住宅が見られますが、その場合は冷えないことはあまりないとしても、消費電力が高く、無駄な電気代を払っている可能性があるため、いずれにしても、部屋の大きさや環境にあったエアコンの能力を選び、設置することが大切です。

外が涼しいとエアコンが効かない

夏が終わってきて秋口に入ると、朝晩は外の気温が涼しくなるため、エアコンから冷たい風が出てこなくなり、送風のような状態となる場合があります。

そもそもエアコンは、部屋と外の温度差を熱交換することで、冷たい風を出したり、温かい風を出しているため、外が部屋よりも涼しい場合に冷房運転をしようとしても、熱交換が進まず、エアコンはセーブ運転し、結果として生ぬるい風(送風)が出てきてしまいます。

直前まで冷房をフル稼働させていた場合、急に外の気温が涼しくなると、送風の風にのって、嫌な匂いが生じすることもあるため、そんな時は、内部にカビやウイルス、微生物などが繁殖して汚れている証でもあるので、エアコンを止めても暑くも寒くもない秋には、エアコンクリーニングを依頼することをおすすめします。

冷媒ガスが漏れている

エアコンの室内機と室外機は冷媒ガスが入った管でつながっていて、冷房運転の時は部屋の中の暑い空気を冷媒ガスが気体となって室外機へ運び、室外機で熱が放出され冷媒ガスが冷やされ液体となって室内へ送られ、それが室内機のファンによって冷たい風として出てくる仕組みになっています。

冷媒ガスは、エアコンにとって血液のようなものなので、ガス管の接触不良や経年劣化などによって、冷媒ガスが抜けてしまうと、室内機と室外機の間で熱を移動することができなくなり、冷房が効かない状態に陥ります。

ガス漏れ状態のエアコンは、冷媒ガスの補充が必要となりますが、ガス漏れの原因よっては、修理費用が高額となる場合があるため、買い替えした方が安いケースがあります。

エアコンのガス補充ができる業者も多くいますが、冷媒ガスが漏れ出す原因がエアコンの故障や配管の損傷の場合、エアコンのガスのみを補充しても、故障している箇所からガスが再び漏れ出してしまうので、根本的な解決になりません。

ガス漏れに心当たりがある場合は、エアコンメーカー各社の修理窓口にお問い合わせし、対応方法や修理の見積りをとってみて、ガスの漏れの修理をするか、買い替えするか検討してみるといいでしょう。

エアコン(室内機・室外機)が故障している

冷房が効かない原因として、エアコンの室内機や室外機が故障している場合、冷たい風が出てこない場合があります。

エアコンの室内機と室外機の中には、それぞれ「熱交換器」が入っています。室内機と室外機は、「冷媒ガス管」で繋がっていて、冷房運転をしている時は、室外機の「熱交換器」によって、液体になった冷媒ガスが室内の熱交換器に送られ、室内の熱交換器では、冷媒ガスが液体から気体へと変わり、室外機へ送られコンプレッサーで圧縮され、再び液体になります。

冷媒ガスが液体から気体になる時に気化熱が発生し、周囲の熱を奪っていくため、ここで低温状態となったエアコンの内部に「送風ファン」で風を当てることによって、エアコンからは冷たい風が出てくる仕組みになっています。(暖房運転の時はこの工程が逆になります。)

つまり、エアコンの室内機や室外機の心臓部にあたる「冷媒ガス、ガス管、コンプレッサー、熱交換器、送風ファン」といった部品やパーツに故障が生じている場合、エアコンが正常に動作せず、涼しい風が出てこないなど、故障の症状を表す場合があります。

また、最新型のお掃除機能付きや換気ができる機能を搭載したエアコンなどは、通常のエアコンに比べて、内部の構造が複雑で、人感・温度センサーや半導体などの電子部品も多く使われているため、心臓部以外の部品が不調でエアコンが効かなくなる場合もあるため、エアコンの故障が疑われる場合は、メーカーの修理窓口までお問い合わせください。

【まとめ】セルフメンテナンスで改善しない場合は、業者へ掃除や修理を依頼(修理代が高額な場合は買い替えを検討)

エアコンが冷えない理由には、エアコンの汚れや室外機の置き場所などが原因のことがあり、自分で掃除をしてみたり、室外機の周囲を整理することで、冷たい風が出るように改善できる場合があります。

定期的なフィルター掃除をしていなくエアコンの内部まで汚れてしまっている場合や、掃除の手間や時間をかけたくない方は、業者へエアコンクリーニングを依頼することで、手間なくエアコンが効かない状態を解消し、清潔な状態へ戻すことができます。

一方で、熱交換器やコンプレッサー、冷媒ガスなど、エアコンのベースとなる重要部品等に故障がある場合は、自分で解決することが難しいため、まずはご利用されているエアコンメーカーの修理窓口へ相談してみることが必要となります。

エアコンの耐用年数である10年を超えていることによる経年劣化や使用環境・頻度による故障の場合は、修理費用が高額となる場合があるため、その場合はエアコンの寿命と判断し、買い替えも視野に検討されることをおすすめします。

夏場はエアコンの掃除業者・修理業者・設置業者、すべてが混雑するので、冷房のチェックはお早めに!

夏になってエアコンでクーラーをつけてみたら、冷房が効かないと気付く方が多いため、エアコンの掃除業者や修理業者、また買い替えする場合の設置業者は、7~8月の期間に依頼が殺到し、予約してもすぐには来てもらえないくらいの混雑状況となります。

近年の夏は、全国で毎年のように観測史上一番の最高気温を更新するなど、冷房の効きが悪いと、熱中症など命の危険に関わる問題ともなるので、エアコンが冷えるかどうか、夏本番になる前の時期にチェックしておくことが、とても大切です。

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