エアコンの寿命と買い替え時期の目安とは?掃除・修理で長持ちさせるコツ

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自宅のエアコンを買ってから何年経ったか覚えていますか?長くエアコンを使っていると嫌なニオイが出てきたり、異音がしてきたり、なかなか部屋の温度が変わらなかったりと、故障かな?と思う症状が出てきますよね。

「そろそろうちのエアコンは寿命だから買い替えようかな」と思われるかもしれませんが、もしかすると、まだそのエアコンは全然寿命ではないかもしれません。

エアコンの寿命というのは設計上の標準使用期間である10年が目安となっています。しかし内閣府が行った調査では実際には平均使用年数は「13.2年」という結果が出ているように、10〜13年ほどは使い続けられると考えられます。

設計上の使用期間とは、運転時間や温度・湿度など、JIS(日本産業規格)に定められた標準的な使用条件に基づく使用において、製造した年から安全上支障なく使える標準的な期間のことを指します。

つまり、普通に使っていれば10年以内に寿命を迎えて壊れるということはほとんどないということです。では、10年以内にエアコンの調子が悪いなと感じるときはどのような症状が出ているのでしょうか。

例えば
・部屋の温度が冷えづらくなった
・エアコンから異音が聞こえてくる様になった
・電源コードやプラグが異常に熱を持っている
・エアコンを使用するとブレーカーが頻繁に落ちる

上記のような症状が現れた場合、すぐに壊れたと判断して新しいエアコンに買い換える前に、販売店やメーカーに点検・修理を相談してみるのがおすすめです。

意外にもこれらの症状は必ずしもエアコンが壊れたというわけではなく、定期的な清掃を怠ったことによりフィルターがホコリで目詰まりしてしまい「運転能力が落ちているだけ」ということも考えられます。

エアコンが寿命を迎えるまで長く使い続けるコツは定期的なお手入れにあります。掃除の方法には、自分でできるフィルター掃除から、プロのエアコンクリーニング業者に依頼する分解洗浄など種類がありますので、この記事でわかりやすく解説していきます。

また、もし買い替える必要が出てきた場合、時期によってはお得にエアコンが買えるかもしれません。お得な買い替え方法についても紹介しますのでぜひ最後までお読みください。

【記事作成】おうちにプロ 編集部
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エアコンの寿命を長くするために心がけたいこと

エアコンの寿命を長くするためのコツは定期的な掃除によってエアコンに負荷をかけないことです。エアコンが部屋の温度を変える仕組みは部屋の空気を吸い込み熱交換器によって過ごしやすい空気を送ることですが、部屋の空気を吸い込むと室内のホコリを一緒に取り込んでしまいます。そんなホコリがエアコンの奥深くまで進入しないように設けられているのがフィルターです。

フィルターにホコリが溜まっていくと、空気を吸い込む力が弱くなり、エアコンから温度変化のための空気を排出する力が弱くなってしまいます。そうすると、エアコンに負荷がかかる他、効率が悪くなったせいで電気代が上昇したり、ホコリからカビの繁殖が始まって嫌なニオイを出してしまう場合があります。

また、室外機に関しても直射日光があたり続けてしまうと高温になって負荷がかかってしまうことがあります。その他、室外機の前に物が置いてあると空気の通り道を邪魔することになり、排出した熱風を室外機がもう一度吸い込むことによって熱風が循環してしまい、運転効率を悪くすることがあります。

このように、エアコンに過剰な負荷がかかることでどんどんエアコンの性能が悪化し、早めに寿命を迎えてしまうことを意識していなければその可能性は高まってしまいます。そのため、エアコンの寿命を長くするために定期的にフィルターを掃除したり、室外機に日除けや近くに植木を植えて日陰を作ることなど、自ら対策することが大切です。

また、フィルターの掃除だけではなく、エアコン内部の熱交換器にもフィルターからこぼれた小さなホコリが蓄積していくため、定期的な分解洗浄が必要です。本格的な内部分解洗浄は素人には難しく、プロのエアコンクリーニング業者に2年に1度を目安として依頼するのがおすすめです。エアコンを日頃から大切に扱って、より長く使い続けられるようにしましょう。

エアコンの寿命が来てしまった場合、買い替え時期や機種の選び方

日頃からエアコンの掃除やメンテナンスを心がけていても、10年をすぎると徐々に調子が悪くなり、長期保証の対象期間も過ぎて修理にお金がかかるようになります。

また、10年前のエアコンに比べて、今発売されているエアコンの方が性能がアップし、省エネ効果の向上が見込まれることから、買い替えてしまったほうが先々の電気代が安く済むケースも多いです。

10年経過すると住環境にも変化があるかもしれませんので、今のライフスタイルに合わせたエアコンに買い替えるのもおすすめです。

では、新しいエアコンの買い替え時期や機種はどのように選ぶのがいいのでしょうか。せっかく新しくエアコンを買うのであれば、ポイントとしてはエアコンの能力が高くて消費電力が低い省エネエアコンを購入しましょう。例えば、自宅の中で過ごす時間が長い部屋には省エネ効率の高い、最新モデルを選ぶのがおすすめです。

一方であまり使用頻度の高くない部屋については普及モデルを選ぶと本体価格を抑えることができます。

ちなみに・・・保証期間内であれば修理に出しましょう
保証期間内であれば積極的に修理を活用するのをおすすめします。保証期間内であれば修理が無料で済む場合もあり、修理して本来の性能を取り戻した上で、10年間十分に使い切ってから買い換えるほうが無駄に費用がかかりません。修理には保証書が必須な場合もあるため、購入した時についてくる修理に関する資料は捨てずにきちんと保管しておきましょう。

エアコンを安く買い替えるためにはエアコン発売後10ヶ月目が狙い目

エアコンは各メーカーが毎年新しい機能を搭載した新モデルを発売します。最近ではエアコンにカメラを搭載してAIが室内にいる人の数や位置、活動量、温度分布や湿度分布などから空調を調整するようなモデルも発売されるなど、上位モデルに分類される機器には新機能が盛り込まれる傾向にあります。

こうした上位モデルは金額が高めに設定されており、発売直後はなかなか手を出しづらいですが、発売タイミングを見極めることで価格交渉がしやすい場合があります。

エアコンの各メーカーの発売サイクルとしては新機能を盛り込んだ高額な上位モデルは9〜12月頃に発売され、価格が抑えられた中級・普及モデルは2月〜5月に発売されます。

発売直後から店頭で値下げ交渉をするのはなかなか難しく、価格が高騰しているため、エアコンを購入するおすすめの時期は発売してから10ヶ月後ぐらいが狙い目になります。上位モデルなら8月の繁忙期が終わった頃が狙い目であり、中級・普及モデルは1〜3月ぐらいが狙い目になるでしょう。

また、季節によってエアコンの使用頻度は異なるため、エアコン販売の繁忙期というものも考慮できると買い替えの失敗を防ぐことができます。1年間でエアコンが最も売れる時期は6月〜8月とされています。エアコンを買う人がたくさんいるこの時期は、店頭での値下げは期待できず、取付工事も混み合っているため、せっかく買ったのに取り付けまでに時間がかかってしまうということもありえます。

エアコンを安く買うポイント

  • 使用頻度の高い部屋に上位モデルを買い替えようとするなら、8月の終わり頃から最新モデルが出始める頃に前年の最新モデルを狙えば安く手に入りやすく、取り付け工事もスムーズに行える
  • 使用頻度の低い部屋に中級・普及モデルを買い換えようとするならば1〜3月頃に検討するのがおすすめ

金額を気にせず、すぐにエアコンを買い替えたいということであればタイミングを考慮する必要はありませんが、なかなかエアコンは高額な買い物になるため、ぜひ参考にしていただければと思います。

エアコンを買い換えるなら家電量販店とネット通販ではどちらで買うべきか

買いたいモデルが決まったところで、次に悩まれるのは家電量販店で買ったほうがいいのか、ネット通販で買ったほうがいいのか、というところだと思います。それぞれにメリットがありますので、こちらも買い替えの参考にしてみてください。

家電量販店でのエアコン買い替えメリット

【家電量販店のメリット①】設置工事の相談がその場で細かくできる

一般的にエアコンの購入は家電量販店でされる方が多いです。なぜならエアコン設置には工事が必要となるため、工事にかかる費用の見積もりや発注を購入時に対面で相談して安心して進めたいと考える方が多いからです。

例えば、エアコンの設置場所が1階か2階か、エアコンを設置する周りにエアコン用のコンセントを付けられるかどうかなど、細かな相談事も対面であれば安心してその場で行えます。

最近ではネット通販でも購入と同時に設置工事の発注を行えるケースもありますが、ネットだと細かなやり取りに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

【家電量販店のメリット②】エアコンの長期保証がついてくる

家電量販店での購入の場合、必ずと言っていいほど長期保証が付帯するケースが一般的です。5年や10年といった長期期間の保証が購入時についてくるので、故障やトラブルなどがあれば安心して修理できるのが心強いと考えられます。

せっかく買った高額なエアコンがすぐに壊れてしまったときでも、保証の範囲であれば追加の費用が発生しないのはお得ですよね。

【家電量販店のメリット③】値引き交渉で場合によっては安く購入できる

ネット通販は家電量販店に比べると最初から金額が安いことがメリットですが、家電量販店でもお店によってはネット通販の価格を参考に値引き交渉を行える場合があります。「交渉事なんて難しそう」と考えられるかもしれませんが、店員側は値引きをしてこられるお客様との接客に慣れている方が多いため、意外とOKしてくるケースも珍しくありません。また、エアコンだけでなく、別の家電も一緒に買うと更にお得になるケースもあるため、ぜひ積極的に値段交渉にチャレンジするのがオススメです。

ネット通販でのエアコン買い替えメリット

【ネット通販のメリット①】家電量販店に比べてかなり価格が安い

なんと言ってもネット通販での買い替えメリットは金額の安さです。既に店頭で買いたい商品の目星がつけられている場合は、価格比較サイトを使ってネットで安く購入するのも手です。面倒な値引き交渉の必要なく、欲しい商品を安く買えるのは嬉しいですよね。

【ネット通販のメリット②】家電量販店にはないモデルを探すことが簡単

家電量販店では毎年新しいモデルが出るたびに旧型の商品の在庫を早く減らそうとする動きがあります。そのため、いわゆる「型落ちモデル」の安くなったエアコンは家電量販店では探しにくい傾向があります。

一方で、ネット通販では様々なサイトを比較しながら探すことができるため、欲しいエアコンが手に入りやすいと考えられます。ネット通販で買える型落ちモデルは最新モデルに比べて費用を安く抑えることができます。

ネット通販を利用する際に注意したいこと
ネット通販は本体価格を安く抑えられる傾向があるものの、取り付け工事代金が高額になってしまったり、長期保証がついていないケースもあります。購入前にこれらの詳細はしっかり把握しておきましょう。

買い替えるなら自動お掃除機能付きエアコンか、掃除機能なしのエアコンか

共働き世帯が増える中で家事にかける時間は極力少なくしたいもの。エアコン掃除の手間が少ないのはフィルターの自動お掃除機能です。上位モデルには必ずと言っていいほど付いている機能ですが、あえて付いていないエアコンを選んで安く済ませたい方もいらっしゃいます。ここでは、お掃除機能付きエアコンのメリットとデメリットをご紹介します。

お掃除機能付きエアコンのメリット・デメリット

お掃除機能付きエアコンの場合、フィルターについたホコリを自動で収集するため、フィルターの機能低下が起きにくく、省エネ効果を持続できることで年間の電気代を安く済むことに期待できます。

日常的なメンテナンスの方法は、フロントパネルを開けてすぐのところにダストボックスと呼ばれるゴミ箱がついており、この中のホコリを捨てることと、フィルターに残った小さなホコリを掃除するだけです。

お掃除機能が付いていないエアコンに比べれば、日常的な掃除の頻度は少なく済ませることができます。

お掃除機能付きエアコンのデメリット

エアコン本体の費用はお掃除機能が付いていないエアコンに比べると高くなる傾向があります。最新の上位モデルのエアコンはお掃除機能だけではなくカメラやAI機能など、多機能で高額なケースがあるからです。

また、お掃除機能付きエアコンは、ホコリを自動で収集するためのモーターを動かすユニットがついており、このユニットを外す作業が大変です。

そのため、内部洗浄を行うためにプロのエアコンクリーニング業者に掃除を依頼した場合は、通常のエアコンに比べてエアコンクリーニング料金が高くなる傾向にあります。

しかしながら、省エネ効果が期待でき、電気代は通常のエアコンに比べて安く済む可能性が高いことや、掃除の頻度も減らせることから、一度の出費は多くても全体的な満足度は高く得られることが考えられます。

エアコンの買い替えは様々な意見を参考にしましょう

YouTubeなどの動画サイトでは「自動お掃除機能付きエアコンは買うな」や「店員に騙されてはいけない」という強い表現を使用されている方も見受けられますが、これだけで判断することには注意が必要です。

お掃除機能付きのエアコンを実際に使ってみると想像していた以上にフィルターのホコリを集めてくれるため、通常のエアコンに比べてフィルター掃除の回数はかなり少なくて済みます。

本体価格が高いことや業者の分解洗浄では費用が高くなることは事実ですが、一部の意見だけに耳を傾けるのではなく、幅広く意見を参考にした上でご家庭の環境に適したエアコンを買い替えるのがいいと思います。

例えば、リビングのような使用頻度の高く、広い部屋にはお掃除機能付きエアコンを設置し、寝室など寝る時だけに使うような頻度の少ない部屋にはお掃除機能が付いていないエアコンを設置するのはいかがでしょうか。

使用頻度が高い部屋であれば、本体価格が高くなっても、フィルターにたまるホコリを自動で掃除することによって省エネ効果も実感しやすくなります。逆に使う頻度が少ない部屋では本体価格を抑えたお掃除機能がないモデルを購入しても、掃除の頻度もそこまで多くはならないことから、自分でフィルターについたホコリを掃除するのも苦にはならないのではないでしょうか。エアコンを設置する広さや使う頻度などを鑑みながらご家庭にあった最適なエアコンを探してみてください。

1~2年に1度はプロにクリーニングを依頼すれば寿命は長くなる

お掃除機能が付いていても付いていなくても、エアコンは1~2年に1度の目安でプロのエアコンクリーニング業者に本格的な内部分解洗浄を依頼することでエアコンの寿命を長持ちさせることができます。

エアコン内部は結露によってカビが繁殖しやすい環境になっており、どんなにフィルターを掃除しても冷房を使う夏場にはカビが発生してしまいます。これはお掃除機能付きエアコンについても同じです。

分解してみないとエアコンの汚れ具合はわからないため、定期的に分解して様子を見ることが大切です。家のエアコンを10年以上使い続けられるように、プロのエアコンクリーニングの力を借りて寿命を長く保ちましょう。

【まとめ】エアコンの寿命は10年。定期的なフィルター掃除や分解洗浄でもっと長持ちさせよう。

エアコンは高価な買い物であるからこそ、しっかりメンテナンスや修理を行い、長く使い続けたいものです。

あらためて、エアコンの寿命と、長く使い続けるコツ、買い替えのポイントをまとめます。

  • エアコンの設計上の寿命は10年、けれどもメンテナンスしていれば平均の13.2年は使えるはず。保証期間内に壊れた場合は修理を活用しよう。
  • エアコンに負荷をかけないようにフィルター掃除や室外機の周りに気を配る
  • 自分では難しい内部分解洗浄を1~2年に1度を目安にプロのクリーニング業者に依頼する
  • 安く買い換えるなら新発売から10ヶ月目のモデルがおすすめ。繁忙期の6〜8月は値段交渉が難しいのでなるべく避けよう。

1~2年に1度の本格的なエアコンクリーニングは「おうちにプロ」でプロの業者を探そう

自分ではできないエアコンを分解しての本格的な掃除を頼むのであれば、プロのエアコンクリーニング業者を口コミで比較できる「おうちにプロ」がオススメです。

「おうちにプロ」では技術力や専門知識が必要となるお掃除機能付きエアコンの内部洗浄を行えるプロの業者がたくさん掲載されています。また、実際にエアコンクリーニングを依頼したユーザーからの口コミや評価も多数あるため、どの業者がお掃除機能付きエアコンの掃除を得意としているかを比較して検討するにはとても便利なサービスです。

エアコン以外にもお風呂やトイレ、キッチンの掃除などをセットで依頼することも可能なので、ぜひ一度お試しください。

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